2021年2月10日水曜日

消防士死去 パワハラ認定伝えず 遺族、報道で知る 山口・宇部市

消防士死去 パワハラ認定伝えず 遺族、報道で知る 山口・宇部市

 

2021年2月10日() 10:48 毎日新聞(柳瀬成一郎)

 

 山口県宇部市の宇部中央消防署員だった松永拓也さん(当時27歳)が2019年1月、職場の不祥事などを訴える遺書を残して自殺した問題で、宇部・山陽小野田消防局がパワーハラスメントを認めたのに、当初遺族には直接伝えていなかったことが毎日新聞の取材で分かった。パワハラ行為の認定は1月20日に上司で当時の副署長を懲戒処分にした記者会見で明らかにしており、父親は「パワハラの有無は一番知りたかった。なぜ直接伝えてくれなかったのか」と不信感を募らせている。

 

 処分を巡っては20年10月に懲戒審査委員会が「若手職員への悪質なハラスメントが横行し、対策も不十分だった」と答申。答申を踏まえ消防局は、当時の副署長を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分にした。

 

 記者会見前に遺族側に処分の説明をしたが、パワハラには触れなかった。記者会見では松永さんの報告を無視したほか、消防ポンプ車の部品損傷に関し、厳しく叱責したなどの当時の副署長の言動をパワハラ行為と認めた。消防局は「答申と処分の概要を丁寧に説明した。パワハラ認定を伝えるのを避けたわけではない」としている。父親は記者会見があった1月20日夕のニュースでパワハラが認められたことを知り、「全ての対応が形式通り。心で謝罪をしてほしい」と憤る。

 

 この問題では、外部調査委員会が19年8月にまとめた報告書は、当時の副署長の対応について自殺の一因としつつも、「パワハラに該当するとは言い難い」としていた。しかし、懲戒審査委員会の答申を踏まえ、1月20日の記者会見では一転して認めた。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログの1月20日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 山口の消防署員自殺、副署長のパワハラ認定 減給の処分 (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
行政と遺族間の認識の違いが如実に表れている事案です。
漸く「自殺原因はパワハラである」と行政が認めた事で
ご遺族は理解をしたと思いますが、
その遺族に対しての直接説明でパワハラに言及しなかったのは
最大の落ち度であり、ご遺族の納得は得られないでしょう。
とかく行政が非を認める時には言質を取られたくないのか
文書化しない事が多いですが、
この様な事態を避ける為にも文書化して物を指し示した上で
ご遺族にも同じ文書を手交することがトラブル防止になると思います。

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