「タイヤ館」元新入社員が上司らのパワハラ苦に自殺か
遺族が会社を提訴 会社側は「自殺ではない」と反論 京都地裁
2024年12月26日(木) 18:04 読売テレビ
2021年、ブリヂストンの関連会社で「タイヤ館」などを運営する企業に勤めていた男性新入社員が上司らからのパワハラを苦に命を絶ったと主張し、両親が会社に対して、損害賠償など約6500万円を求める訴えを26日、京都地裁に起こしました。
訴状によりますと、2021年、ブリヂストンの関連会社「ブリヂストンリテールジャパン」に入社した男性は、自動車の整備などを行う「タイヤ館」でタイヤの持ち運びや作業場での清掃の仕事に従事していました。
しかし、店長などの上司から複数回他の従業員の前で大声で叱責を受けるなどした後、入社から約8か月後の2021年12月に転落死しました。両親は男性がパワハラを苦にして自ら命を絶ったと主張しています。
訴状などによりますと、男性は作業の仕方を教えてもらっていないのにもかかわらず、作業中にミスをしたことを、他の従業員もいる朝礼で上司から「あかんやろ」「他の人がやり直して時間もかかったぞ」などと叱責されたということです。
また、注意されたことに対し、男性が思わずエレベーターのスイッチを殴る仕草をしたところ、店長から大声で恫喝され、「壊れたらどうするんや」「器物損壊、警察沙汰や」と大声で叫ばれたということです。また別の上司からも、この件をめぐり、精神科の診察を受けるように勧められたうえ、上司から両親に伝えてカウンセリングを受けさせるなどと発言されたということです。こうした上司とのやりとりがあった当日、男性は死亡しました。
その後、両親は2023年7月に京都南労働基準監督署に労災申請を行ったところ、2024年4月に労基署は新入社員の死が業務に起因するものだとして労災と認定しました。
両親は、労災認定を受け、会社が「ハラスメントを防止すべき義務があるにもかかわらずパワーハラスメントを発生させ、安全配慮義務違反は明らか」などとして、損害賠償を求める訴えを起こしたものです。
両親は、京都市内で会見を開き「労基署の方でパワハラが認められているのだからパワハラを認めて謝罪してほしい」と訴えました。
一方、ブリヂストンは読売テレビの取材に対し「本日の京都地裁の提訴に関しましては当社に訴状が届いていないため現時点ではコメントは控えさせていただく」と回答。そのうえで、「従業員がお亡くなりになったことについてお悔やみ申し上げます。お亡くなりになった原因でありますが、警察では自殺という判断ではないと聞いており、死因は『その他』として、事件性もないと判断していると聞いています。私どもとしては、警察の判断を尊重しています」と答えました。
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「タイヤ館」勤務の24歳新入社員が自殺 パワハラ訴え遺族提訴
2024年12月26日(木) 19:19 毎日新聞(水谷怜央那)
ブリヂストンのグループ会社が展開する「タイヤ館」で働いていた新入社員の男性(当時24歳)が、3年前に自殺したのは上司のパワハラが原因だとして、両親が26日、グループ会社に計約6500万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。両親は「謝罪してほしい」と訴えている。
訴状によると、男性は大学卒業後、2021年4月にブリヂストンリテールジャパン(東京)に入社。5月から京都市内の店舗に配属され、タイヤの持ち運びや作業場の清掃などに従事していた。
男性は10~11月に数回、仕事中の態度やミスを巡り、上司から強く叱責された。12月2日にも注意を受け、エレベーターのスイッチを殴る仕草をした。これを店長が「警察沙汰やぞ」と注意。男性は翌3日、店長に謝罪したが、別の上司から精神科を受診するよう両親に勧めると言われ、この日に命を絶ったという。
両親は会社の責任について、上司らのパワハラがエスカレートするのを防がず、男性に強い心理的負荷を与えたと主張。男性の健康状態に関心を払うこともなく、安全配慮義務に反したと訴えている。
京都南労働基準監督署は24年4月、男性の自殺を労災と認定。「許容される範囲を超える精神的攻撃を受けた」として、上司らの対応がパワハラに当たると判断している。
提訴後に記者会見した男性の父親(56)は「息子は小さい頃から車が好きだった。入社後は大きなタイヤを交換できるようになったと自宅で話していたが、次第に仕事のことを話さなくなった」と話した。
ブリヂストンは「亡くなったことについてはお悔やみ申し上げるが、訴状が届いていないためコメントは控える」としている。
「上司からパワハラで自殺」
新入社員の遺族が「ブリヂストン」関連会社を提訴
会社側「自殺ではない」
2024年12月26日(木) 19:13 読売テレビ
タイヤ大手「ブリヂストン」の関連会社に入社した男性が上司からパワハラを受けて命を絶ったとして、遺族が会社に対し、損害賠償を求める裁判を起こしました。
訴状によりますと、3年前にブリヂストンの関連会社に入社した男性は、この会社が運営する京都市の「タイヤ館」の店舗で働いていましたが、上司から複数回、大声で叱責されるなどし、入社から約8か月後に行方不明になり、その後、転落死しました。
労働基準監督署は、上司から「精神的な攻撃を受けた」として労災と認定していて、男性の両親は会社側に対し、約6500万円の賠償を求めています。
一方、ブリジストンは「警察では自殺という判断ではないと聞いている」とした上で、提訴についての「コメントは控えさせていただく」としています。
労基署は労災認定も会社側は認めず
ブリヂストン子会社社員の自殺は「パワハラ原因」と遺族が提訴
2024年12月26日(木) 18:55 関西テレビ
3年前、ブリヂストングループの新入社員だった息子が自殺したのは、上司によるパワーハラスメントが原因だとして、両親が会社に対して損害賠償を求め、提訴した。
■日常的に厳しい叱責・犯罪者のような扱い…新入社員の男性が自ら命をたつ
亡くなった男性の父親:不信感しかないですね。パワハラも認めない会社の対応なので、憤りというか疑問ですね。なぜなんだろうと、なぜ認めないのか?
会社への不信感をあらわにするのは、「ブリヂストンリテールジャパン」の新入社員だった男性(当時24歳)の父親だ。
2021年4月、大学卒業して入社した男性は、自動車のタイヤのメンテナンスなどを行う、京都市内の店舗に配属された。
そこで、上司らから日常的に、周りの従業員にも聞こえるほどの大きな声で厳しい叱責を受けていたという。
亡くなる直前には、店長から他の従業員の前で、犯罪者であるかのような扱いをされたり、別の上司から精神病とのレッテルをはられたということだ。
これが引き金となり、入社してからわずか8カ月後、男性は自ら命を絶ったという。
亡くなった男性の父親:やっぱり許せないですね。『なんで』しか出てこないですよね。『なんでそんなことに…死ぬことないやんか』と。死んでまで責任とらなあかんことしたんかなと。そこまでのことしたと思ってない…。
■労働基準監督署は「労災」と認定も会社はパワハラを認めず 両親は提訴
ことし4月、労働基準監督署は、男性がパワハラを受けたことで適応障害を発症し自殺したとして、「労災」と認定した。
しかし、父親の代理人によると、会社は「パワハラの事実はなく、亡くなった理由も自殺かどうか不明な状況」と主張しているという。
両親は、「会社がハラスメントを防止すべき義務があるにも関わらず、パワハラを発生・拡大させて自殺を招いた」などとして、およそ6500万円の損害賠償を求め、裁判を起こした。
亡くなった男性の父親:パワハラを認めていただく。労基がはっきり言ってることなので、そこは認めていただいて、当然、謝罪ですね。私たちにというよりも息子にわびてほしい。
ブリヂストンリテールジャパンは、「まだ訴状が届いていないので、現時点でのコメントは控えたい」としている。
■「労働基準監督署がパワハラ認定 原告側には大きなこと」と神崎デスク
訴状によると、複数人が絡んでパワハラがエスカレートしていったとあり、亡くなった男性の恐怖というのは、相当のものがあったのではないだろうか。
この点について番組コメンテーターの犬山紙子さんはこのように話す。
犬山紙子さん:犯罪者って言われるだったりとか、人の前で大声で怒鳴られるだったりとか、レッテルを貼られることは、普通にそのまま聞いても、パワハラに当たる行為なんじゃないかなと私は思います。
労基署は労災と認定している。ここから裁判になるにあたってのポイントについて、関西テレビ神崎報道デスクはこのように話す。
関西テレビ 神崎博報道デスク:会社側としてはもうパワハラも認めないし、自殺についても認めないので、全面的に争うという姿勢です。一方で原告側、訴えた側としては、まず労働基準監督署がパワハラを認定しているというところが1つ大きいと思います。もちろん労基署の認定と、裁判は別物ですけども、公の機関が認めていることは大きなことなので、そこを軸に戦うのかなと思います。
裁判所はどのような判断をくだすのだろうか。注目される。
「タイヤ館」新入社員だった息子が自殺、
両親が「パワハラ認めて謝罪を」と地裁に提訴
2024年12月26日(木) 18:54 京都新聞
カー用品店「タイヤ館」の新入社員だった息子=当時(24)=が、上司からのパワハラを苦に自殺したとして、両親が26日、タイヤ館を展開する「ブリヂストンリテールジャパン」(東京都)を相手に約6500万円の損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こした。
訴状によると、息子は2021年4月に同社に入社し、翌月から京都市伏見区のタイヤ館店舗でピット作業などに従事。職場の上司らから周囲に聞こえる大声で叱責(しっせき)されたり、人格を否定される言葉を受けたりするなどしたため、同年12月に自殺したとしている。
京都南労働基準監督署は今年4月、上司から精神科の受診を促すような発言などがあったことはパワーハラスメントに該当するとして、労災認定した。
原告側は、パワハラによって息子が適応障害を発症し自殺したと主張。同社が、労働者の心身の健康を損なわないよう注意する義務に違反したと訴えている。一方、同社は提訴前の原告側とのやりとりで「パワハラに当たる行為はなかった」と反論した。
26日に会見した父親(56)は「会社はパワハラを認めて謝罪してほしい」と話した。同社の親会社「ブリヂストン」(東京都)は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。
ブリヂストン「タイヤ館」勤務男性が自殺か
罵倒受けるもパワハラ認めず
「大きい会社なのに何してはるん」遺族が提訴
2024年12月26日(木) 18:47 ABCテレビ
自殺の原因はパワハラだとして遺族が提訴しました。
2021年4月にブリヂストンのグループ会社に入社した男性(当時24歳)は、京都市内の「タイヤ館」に勤務し同じ年の12月に自殺しました。
訴状などによりますと、男性は店長らからほかの従業員の前で罵倒を受けたり精神科の受診を促されたりしたということです。
労基署は4月に労災を認定。
一方で会社側はパワハラを認めず、両親は26日、6500万円あまりの損害賠償を求め提訴しました。
(遺族会見)「大きい会社なのに何してはるんかなと」、「世界のブリヂストンなのでしっかりとするべきと思う」
ブリヂストンは「従業員が死亡したことはお悔やみ申し上げるが、警察から自殺ではなかったと聞いている」としています。
『タイヤ館』新入社員が入社後わずか8か月“パワハラ”で自殺
両親は「パワハラを認め、謝罪してほしい」と運営会社を提訴
2024年12月26日(木) 18:25 毎日放送
カー用品店の新入社員が自殺。パワハラが原因だったと両親が提訴です。
京都市伏見区のカー用品店「タイヤ館」に勤めていた新入社員の男性(当時24)。2021年に入社して、わずか8か月で自ら命を絶ちました。男性は子どもの頃から車が好きで、整備の仕事を目標にしていたといいます。
(父親)「最初はちょっとタイヤが重たくて持てなかったので、自分なりにYouTubeを見て、筋トレをして、慣れない環境ではあったと思うんですけど自分なりに努力していたと思う」
「タイヤ館」の運営会社が男性の両親に示した報告資料によりますと、男性は作業中、エレベーターにタイヤを投げ入れたことで注意を受け、エレベーターのスイッチを殴りました。報告を受けた上司は、男性の目の前で「警察沙汰や、器物損壊や」と大声で言ったといいます。翌日、男性は別の上司と約1時間の面談をし、その帰宅途中に橋から河川敷に飛び降りて死亡しました。
(母親)「悲しいけども、感情が追いつかない。この状況が何なんだろうかっていう感じでした。1人で逝かせてごめんねって、ずっと思っています」
2024年4月、京都南労働基準監督署は、ほかの労働者の前での威圧的な発言などがパワーハラスメントにあたると判断し、自殺を労災と認定しました。会社側は両親に「パワハラに該当する行為はなかった」と説明してきましたが、労災認定後、遺族に補償金を支払ったということです。
両親は12月26日、「パワハラを認め、謝罪してほしい」と訴え、運営会社を相手に民事裁判を起こしました。
(父親)「新入社員で未熟な息子が間違ったことがすれば、常識的な指導や注意があるのは当たり前だとは思いますが、(息子が)命を絶ってまで責任を取らなければならないことをしたのか。パワハラを認めて謝罪していただきたいです」
「タイヤ館」の運営会社は「訴状が届いていないので現時点でのコメントは差し控える」としています。