半数以上の消防隊員20人が上司からパワハラを受けたと証言
宮崎県の西臼杵広域行政事務組合消防本部のパワハラ問題で中間報告
2024年12月5日(木) 19:02 宮崎放送
宮崎県の西臼杵広域行政事務組合消防本部で職員によるパワハラが指摘されている問題で、組合議会による百条委員会が中間報告を公表しました。
今回、職員によるパワハラ問題が指摘されているのが、高千穂町、日之影町、それに五ヶ瀬町を管轄する西臼杵広域行政事務組合消防本部です。
この消防本部では去年、ハラスメントに関するアンケートを実施したところ、複数の職員が上司のパワハラを訴えました。
また、2015年の開所以降、7人の若手職員が早期退職したことも明らかになっています。
こうしたことから、組合議会では事実関係を調査するため百条委員会を設置し、これまで関係者への尋問などを行ってきました。
そして、5日、開かれた臨時議会で百条委員会は中間報告を公表しました。
その結果、証人尋問をした職員の半数以上がパワハラを受けたと証言し、4人が今年度中の退職意向を示したということです。
5日、開かれた組合議会の臨時議会で、百条委員会の佐藤さつき委員長は中間報告を公表しました。
今回、百条委員会では消防本部の新規採用を除く全職員36人と退職者9人の合わせて45人に尋問を実施。
このうち、半数以上にあたる消防隊員20人が上司からパワハラを受けたことがあると証言したということです。
ハラスメントの具体的な内容は個人の容姿や家族に対する誹謗中傷のほか、訓練中や酒の席で頭をたたいたり、腰を蹴るなど暴言・暴力などのほか、セクシャルハラスメントもあったとしています。
また、4人が今年度の退職意向を示しているほか、6人が退職を検討しているとしました。
一方、加害者とされた3人は、「指導の一環」などパワハラを否定したということです。
これまで隊員への尋問を行ってきた佐藤委員長は、時おり、声をつまらせながら実態を報告しました。
(パワーハラスメント等に関する調査特別委員会 佐藤さつき委員長)
「尋問した職員の中にはパワーハラスメントによる精神的苦痛を思い出し、あるいは、パワーハラスメントを受けた同僚や部下を救えなかった後悔の念などの思いから涙が止まらず、言葉にならず、証言を中断する者が多数いたことは委員の胸にも鮮明に残っている」
百条委員会では来週、組合管理者の甲斐宗之高千穂町長などへ尋問を行った上で、来年2月末をめどに報告書をまとめる方針です。
(西臼杵広域行政事務組合管理者 甲斐宗之高千穂町長)
「最後まで働きたいと思える職場づくりへの改善、これを急ぎ取り組んでいきたいと思っています」
管理者を務める甲斐町長らは報告書を受けとった後、加害者とされた職員への処分を検討することになります。
宮崎・西臼杵消防本部、職員の7割強「パワハラ受けた」と百条委で証言
…容姿や家族に対する中傷など
2024年12月6日(金) 17:09 読売新聞
宮崎県の西臼杵広域行政事務組合消防本部で、複数の職員が上司からパワハラを受けたと訴えた問題で、実態解明を進めている同組合議会の調査特別委員会(百条委員会)は5日、一般職員の7割強にあたる20人がパワハラを受けていたとする中間報告を公表した。
百条委は8月27日の初会合から計15回開催し、職員36人(新規採用除く)と退職者9人の計45人に証人尋問を行った。佐藤さつき委員長(高千穂町議)によると、職員のうち管理職などを除く一般職員27人のうち20人が上司3人のいずれかからパワハラ被害を受けたと証言した。
具体的には、職員の容姿や家族に対する誹謗(ひぼう)中傷、訓練中や酒席での暴言・暴力、セクハラなどを訴えた。また、職員4人が今年度中に退職する意向を示したほか、時期を明言せずに退職を検討している職員も6人いたという。
問題を巡っては、職員の発案で昨年実施された職場アンケートで複数の職員からパワハラ被害を訴える回答があったにもかかわらず、消防本部が調査を行っていなかったことが判明。高千穂、日之影、五ヶ瀬の3町の町議で構成する組合議会が百条委を設置していた。百条委は今後、組合管理者の甲斐宗之・高千穂町長らに尋問を行い、来年2月までに最終報告書をまとめる予定。
「パワハラの常態化は明白」西臼杵広域消防本部のパワハラ問題
百条委員会が中間報告
2024年12月5日(木) 20:11 テレビ宮崎
西臼杵広域消防本部のパワハラ問題を受けて、調査を行ってきた百条委員会の報告書で、百条委員会は「パワハラの常態化は明白」などと指摘しました。
百条委員会は、西臼杵広域行政事務組合議会が設置しました。
佐藤さつき委員長によりますと、西臼杵広域消防本部の一般職員27人のうち20人と退職者が、訓練中に腰を蹴られるなどのパワハラや、職員の子供の容姿の侮辱、それにセクハラがあったと証言したということです。
これに対し、報告では、複数いる加害者はパワハラを防ぐ意識が欠け、パワハラが常態化していたことが明白だと指摘しています。
(百条委員会 佐藤さつき委員長)
「尋問で涙を流す職員が最初から続きまして、私たちもびっくりしたところでした。消防組織がちゃんと運営できるようにしていかなくてはいけないと感じています」
(管理者 高千穂町 甲斐宗之町長)
「早期に職場の環境の改善を行って、そういった職員が最後まで働きたいと思える職場づくりへの改善に急ぎ取り組んでいきたい」
西臼杵広域消防本部では、2015年の設置以降、7人が退職しました。現在も、約10人が退職の意向を示したり、検討したりしていて、業務への影響が懸念されています。
百条委員会では今後、町長などへの尋問も行うことにしています。
《カウンセラー松川のコメント》
拙ブログ11月28日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 宮崎・西臼杵消防パワハラ百条委 半数以上「被害受けた」 4人退職意向、存続に影響
これの続報です。
職員38名の中でハラスメントの加害者が3名。約8%の職員が加害者と考えると、
大勢の加害者が居るとの見方も出来ます。
そんな不健全な職場に留まりたくない人が10人居ても不思議ではありません。
この様な状況に陥るには、管理職の無為無策の結果と言えます。
ハラスメントの訴えが届かなくても、職員の心情把握が出来ていれば
ある程度の状況は把握出来たはずです。
その点では、管理監督者としての任務を遂行していなかったと言えます。
被害者の皆様へ
この際ですから、隠し事や遠慮はせずに、
全てを明らかにして、健全な職場作りに寄与して頂きたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿