道立看護学院 第三者委パワハラ52件認定
訴えから1年以上「もっと早くにやるべきだった」
知事は謝罪
2021年10月13日(水) 19:13 北海道テレビ
道立の看護学院を巡る教師のパワハラ問題。調査を進めてきた第三者委員会は12日、パワハラがあったと認定しました。また同時に、道の対応の遅さも厳しく指摘しました。
第三者調査委員会・山内良輔座長:「ハラスメントとして認定したのは52件。ハラスメントを行ったと認定した教員が11人」。道南の江差町にある道立高等看護学院などで、学生らが教師によるパワハラを訴えていた問題。退学した元学生:「先生が持っているペンでぶっ刺すぞだったり」。休学中の学生:「暴行したくなるとか、殴る蹴るをしたくなるとか」。訴えてから1年以上が経ち、ようやく長く続いた不安な日々に、出口が見え始めました。
第三者調査委員会・山内良輔座長:「学生を育てる教育機関としての意識の希薄さ。副学院長に事実上権限が集中している部分で独善的な運営があったのではないか」。12日、道の第三者調査委員会は、11人の教師が暴言や執拗な非難を行ったとして、52件のパワハラを認定しました。休学中の学生:「普段受けていた苦痛とかを考えると、訴えが認められて少し気持ちが楽になった」。学生の保護者:「子どもたちのことを第一に考えた処分をしてほしい」。
さらに委員は、道の対応の遅さについても厳しく指摘しました。第三者調査委員会・藤井寿夫委員:「やはりもっと早くにやるべきであった。問題が深刻化したことの一因ではないかということで、道の責任は重い」。こうした結果を受けて鈴木知事は…。「こういった指摘を頂いたので、真摯に受け止めなければならない。被害にあわれた学生の皆様、保護者の皆様、地域の皆様に心からおわび申し上げたい」。
北海道の看護学院パワハラ52件認定 調査委は教員の配置換え提言
2021年10月13日(水) 12:59 朝日新聞
北海道立江差高等看護学院の学生や保護者が複数の教員によるパワーハラスメントを訴えた問題で、外部の有識者3人で構成する第三者調査委員会(座長・山内良輔弁護士)は12日、学生から聞き取りをした事案のうち52件をパワーハラスメントと認定した。関与した教員の配置換えなどの提言を盛り込んだ調査書を近く道に提出し、改善を求める。
函館市内で開いた非公開の会合の終了後、山内座長らが会見した。それによると、調査した事案は101件(江差看護学院70件、紋別看護学院31件)で、江差34件、紋別18件でパワハラを認定。聞き取りをした学生24人のうち14人がパワハラを受け、調査をした教員15人のうち11人がパワハラを行ったと認定した。
パワハラの具体的な内容として暴言や侮辱、威圧的態度、執拗(しつよう)な非難などを挙げた。パワハラ認定には至らないものの、不適切な指導や対応とした事案が35件あった。学生の訴えを元にした調査範囲に限っても、パワハラは少なくても2015年から続いていたという。
山内座長は問題が起きた背景について、「学院長が実情を把握できていないなど管理職の責任感が欠如し、教師には学生を育てる意識が希薄だった。また、副学院長に事実上権限が集中し、独善的な学院運営があった」と指摘。「学院の正常化のためには、ハラスメントに関与した教員は現職場での勤務を続けさせないほうがいいのではないか」と述べた。
委員の藤井寿夫・函館短大教授は「再三問題が指摘されていたのに、道の指導は不十分。道の調査内容は、我々が聞き取りした学生の訴えと乖離(かいり)しており、こうしたことが問題を深刻化させた。道の責任は極めて大きい」と指摘した。
北海道立江差高等看護学院でハラスメント34件認定
2021年10月13日(水) 9:55 函館新聞
道立江差高等看護学院と紋別高等看護学院で、教職員による学生(元学生を含む)へのハラスメント行為があったとされる問題で、道が設置した第三者調査委員会(山内良輔座長、3人)は、11人の教職員が14人の学生に対し、合わせて52件(江差34件、紋別18件)のハラスメントを行ったと認定した。同委員会はハラスメントが発生した原因や再発防止策などを盛り込んだ調査報告書を1週間以内に道保健福祉部に提出する。
12日に函館市内のホテルで行った会合で、学生らの聞き取り調査に基づいた報告書をまとめた。会合後に行った会見で、山内座長が報告書の概要を説明。それによると、ハラスメントと認定した52件のうち、「暴言・名誉棄損・侮辱」が27件。「執拗な非難」が12件。再試験を受けさせないなどの「教育的配慮の不足」が9件。「威圧的な行為」が3件。実習中に手元を叩く暴力行為が1件あった。
発生原因については「現場の教職員に学生を育てていくという意識が欠けていたことに加え、ハラスメントが横行している状況を管理職が認識していなかった責任感の欠如が考えられる」と分析。「道には再発防止に向け、教職員の配置転換など速やかな対応を求めたい」とした。
各委員からは道の対応に対する注文も相次いだ。藤井壽夫委員は「道には昨年からパワハラを指摘する情報が寄せられていたのに、解明に取り掛かるのが遅れた責任は大きい」、平松聡美委員は「学生の人権を尊重しない前時代的な教育スタイルをあらため、時代に沿った指導方針を構築してほしい」と訴えた。
道保健福祉部は報告書を受け取りしだい内容を確認し、今月中にも学生や父母らを対象とした説明会を実施したいとしている。
顔も見たくない・頭おかしいのか
…密室で1時間暴言、学生「死にたい」と訴え休学
2021年10月13日(水) 7:37 読売新聞
北海道立の看護学院で学生らからパワーハラスメント被害の訴えが相次いでいる問題で、道が設置した第三者調査委員会(座長・山内良輔弁護士)は12日、2015~20年度に延べ52件のハラスメントを認定したと発表した。11人の教員が関与しており、道は、学生らに謝罪するとともに、教員の処分などを検討する。
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「小さな一歩だけど、ようやく前進した。道がもっと早く動いていれば、息子はこんなことにならなかった」
江差高等看護学院を昨年12月頃に休学した男子学生(19)の母親は、そう憤った。
母親によると、男子学生は「人を助ける仕事がしたい」と小学生の時から看護師を夢見ていた。同学院への合格が決まると親子で手を取り合って喜んだ。
だが、昨年4月の入学後はささいなことで教員に厳しく叱責(しっせき)された。同10月頃には、この教員から「顔も見たくないし、授業にも出てほしくない」「頭がおかしいのか」などと、密室で1時間にわたって暴言を吐かれたという。
男子学生は、「死にたい」と母親に打ち明けるようになり、休学を決めた。母親は「息子は今でも学院のことを考えると心臓が苦しくなり、手が震えているが、看護師という夢は諦めていない。道はハラスメントをした教員を厳しく処分してほしい」と訴えた。
《カウンセラー松川のコメント》
看護師を養成する公立学校に於いて異常な事態が継続していた件で
第三者委員会の調査が完了致しました。
余りにも杜撰な北海道の姿勢が浮き彫りにされました。
報じられている内容から、
当該パワハラは恣意的にパワハラとの認識下で行われており、
決して配慮不足等の過失ではありません。
これだけ長期間に多くのパワハラが継続していたのですから
関与した教職員は配置転換ではなく、
懲戒免職にするべきだと確信しております。
そして、北海道の担当者や学院長も正当な対応をしていれば
ここまでの被害拡大には至らなかったのですから、
懲戒処分を科するべきだと確信しております。
被害者の方々へ
漸く、第三者委員会の調査が完了しましたが、
北海道当局がどの様な対応をするか見極めると共に
損害賠償請求も視野に入れた対応が必要です。
手間暇を要することになりますが、
加害者としての責任を最後まで果たさせてこその
解決だと思います。
ようやくここまで来ましたね。遅すぎますが前進しただけ良かったです。
返信削除小さな一歩も大きな前進かも知れませんね。
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