2026年3月10日火曜日

▼非正規公務員の労働相談、ハラスメントが最多 雇い止めなど重複

非正規公務員の労働相談、ハラスメントが最多 雇い止めなど重複

 

2026年3月10日() 7:45 毎日新聞(東海林智)

 

 非正規で働く公務員の「会計年度任用職員」の雇用問題に取り組んでいる労組が、非正規公務員から寄せられた労働相談の内容をまとめた。相談内容はハラスメントが最多だったが、仕事の雇い止めやサービス残業などが重複して起こっているケースが多く、担当者は「(非正規雇用の)制度や職場慣行に起因する構造的な問題だ」と指摘している。

 

 相談内容をまとめたのは労働組合の全国組織の全労連。昨年12月に、非正規公務員を対象にした全国一斉の電話相談を実施した。380件の電話があり、うち172人の相談に応じた。そのうち分類可能な相談100件(複数回答有り)を分析したところ、相談が最も多かったのがハラスメント(パワハラ、モラハラなど)で58%。次いで、雇い止め・更新拒否(46%)賃金不払い・サービス残業(39%)長時間労働・業務過多(34%)正規・非正規の格差(31%)――などだった。ハラスメントの相談の多くは、雇い止めや賃金不払いなどと重複してあった。

 

 ホットラインに相談した沖縄県の公立図書館で非正規の司書として働く女性(45)は、8年間続けた仕事を3月末で雇い止めになると通告された。役所は図書館職員を公募するとし、女性らが応募したが、不合格とされ雇い止めにされた。女性の他にも10年以上の経験があり、図書館運営の中心で働いていた非正規の司書も不合格で雇い止めとされた。専門職だが、募集要項に資格要件はなかった。女性は「自分の勤務評定も含め、なぜ不合格なのかは一切明らかにされない。専門職を低賃金で雇用不安の中で働かせるのは許せない」と話した。

 

 ほかにも、「月20時間も残業しているのに残業代が支払われない」(学校栄養職)や「正規の先生に『あの人は先生ではないから』と生徒の前で言われた」(非常勤学校講師)など多数の相談があった。

 

 同労組の黒沢幸一事務局長は「非正規公務員が置かれている1年雇用などの不安定な立場が、ハラスメントや違法な労働慣行を生む温床になっている。制度の改善が必要だ」と話している。

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