2021年12月10日金曜日

「娘はパワハラが原因で自殺した」両親が損害賠償求める裁判始まる 和歌山地裁

「娘はパワハラが原因で自殺した」
両親が損害賠償求める裁判始まる 和歌山地裁

 

2021年12月10日() 18:10 朝日放送テレビ

 

 「福祉施設で働いていた娘は、パワハラが原因で自殺した」として、両親が損害賠償を求めた裁判が、和歌山地裁で始まりました。

 

 27歳だった女性は2017年、和歌山県の社会福祉法人に入り、グループホームで勤務していましたが、患っていた躁うつ病を悪化させ、1年半後に自ら命を絶ちました。

 

 勤務先がまとめた調査報告書には、「女性が、上司や同僚から、いじめやパワハラを受けていた」という証言が盛り込まれました。

 

 女性の両親は「娘はパワハラなどが原因で自殺した」として、今年10月、当時の上司や同僚、そして法人などを相手取り、あわせて6600万円あまりの慰謝料などを求めて提訴。

 

 一方、法人側は10日の初弁論で請求の棄却を求めました。

 

 (女性の母親)「仕事に対してすごく真面目で・・・。どうして娘がこういう目に遭わないといけなかったのかな」。

 

 両親は「調査報告書があるのに、法人側は裁判をどう闘うつもりなのか」と話しています。



※ 他社のニュースも掲載致します

母親「娘のキラキラした笑顔が大好きだった」
…「パワハラで自死」と元上司らに賠償請求

 

2021年12月13日() 10:12 読売新聞

 

 和歌山県橋本市のグループホームで2018年、職員の女性(当時27歳)が上司のパワーハラスメントや同僚のいじめが原因で自死したとして、両親が施設を運営する社会福祉法人と元上司ら6人を相手取り、慰謝料などとして計約6630万円の支払いを求める損害賠償請求訴訟を地裁に起こした。

 

 訴状によると、女性は17年4月から橋本市内にある精神障害者のグループホームで勤務し、利用者の生活の世話などを行っていた。女性には以前から精神疾患があり、上司からきつくあたられるなどのパワハラや、同僚から無視されるなどのいじめを受けたことで症状が悪化。18年10月、紀の川市の自宅で自死したとしている。

 

 10日に第1回口頭弁論が地裁(伊丹恭裁判長)であり、被告側は請求棄却を求めて争う姿勢を示した。終了後、両親が和歌山市内で記者会見した。母親は「娘のキラキラした笑顔が大好きで、ずっとその顔を見たかった」と声を詰まらせた。父親は「娘が抱えていた思いを相手に伝えたい」と話した。

 

 法人は読売新聞の取材に対し「ご冥福(めいふく)をお祈りしている。訴訟に関しては弁護士に任せているので、コメントは差し控える」としている。


《カウンセラー松川のコメント》

今般の訴訟でも被告となった勤務先は自らの報告書でパワハラ等を認めながらも
請求の棄却を求めています。
原告は「調査報告書があるのに」とのことですが、
請求の棄却を求めるのは被告側の法廷戦術の常套手段です。
ところが、被告側自らの報告書でパワハラの存在を認めているのですから、
余りにも無駄な戦法ですし、裁判官等の心証を害する可能性しかありません。
被害者の以前からの精神疾患を自殺の原因にする腹づもりかも知れません。
しかし、いくら常套手段でも、被告側の弁護人の技量を疑います。
請求金額の高さだけで勝負するのが正解だと思います。

御遺族の皆様へ
被告が真摯に対応していないのは、請求の棄却を求めた事から分かります。
よって、原告としての労苦は増えますが、
徹底して被告の不誠実を元に争って勝訴してくださいませ。

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