ポルトガル語で卑猥な言葉や侮辱的な言葉をかけられ
…監督からのハラスメント
女子サッカーのブラジル人選手2人が損害賠償を求めてクラブと監督を提訴
島根県出雲市
2025年6月9日(月) 18:40 日本海テレビ
島根県出雲市の女子サッカークラブ ディオッサ出雲FCに所属していたブラジル人選手2人が監督からハラスメントを受けたとして処分を求めていた問題についてです。6月9日、選手側が340万円の損害賠償を求めて松江地裁出雲支部に提訴しました。
藤塚雄大 代理人弁護士
「選手たちの前で性的侮蔑発言を発していたこと、これは違法であるとの 評価をされるべきである」
6月9日、ディオッサ出雲FCと堺陽二監督を提訴したのは、昨年末まで女子サッカーのなでしこリーグ2部「ディオッサ出雲FC」に所属し、現在は海外のチームに所属しているスペナザット・ラウラ選手とフェへ・アモリム・タイス・エミナ選手の2人です。
2人はディオッサ出雲FCに在籍していた際、堺監督から試合中などにポルトガル語で卑猥な言葉や侮辱的な言葉をかけられ、精神的な苦痛を受けたなどとして、クラブと堺監督に対し、340万円の損害賠償を求めています。
2人は、6月9日にオンラインで会見に出席し「現在も苦しんでいる」と述べました。
スペナザット・ラウラ選手
「監督の罰(ばつ)が何も与えられなかったのが非常に残念だと思いまして、精神的に私はすごくまだ悪い状態」
一方のクラブ側は、5月、日本サッカー協会(JFA)がの調査を行ったうえで堺監督に対し「処分を科さない」と決定したことを発表しています。
この点について、選手の代理人を務める藤塚弁護士は、「JFAの判断も納得いかない」として、監督の発言などに違法性があるとし、司法の判断に委ねたいとしています。
6月9日、提訴を受け、ディオッサ出雲FCの渡部稔理事長は、日本海テレビの取材に対し「我々は何も申し上げることはない」とコメントしています。
女子サッカー・ディオッサ出雲元ブラジル人選手2人がチームと監督を提訴
340万円の損害賠償求める
2025年6月9日(月) 19:06 山陰中央テレビ
島根県出雲市を拠点にしている女子サッカーチーム「ディオッサ出雲FC」で、ブラジル人の選手2人が、監督からハラスメント行為を受けたと訴えている問題で6月9日、選手側がチームと監督を相手取り、合わせて340万円の損害賠償を求める訴えを松江地裁出雲支部に起こしたことを明らかにしました。
選手側代理人・藤塚雄大弁護士:
「これまでの被告、堺監督の代理人を通じての行動というのが猛省どころか反省もないし、当方に対する攻撃的な姿勢を貫かれておりますので、これは訴訟で解決するしかない」
出雲市で開かれた9日の会見には、代理人の弁護士のほか、ハラスメントを受けたと訴える2人の選手もオンラインで出席しました。
このなかで、代理人の弁護士はチーム、監督のそれぞれに対し、ハラスメントや差別的行為による慰謝料と通訳手配の義務を果たさなかったことによる損害賠償として、合わせて370万円の支払いを求める裁判を9日、松江地裁出雲支部に起こしたことを明らかにしました。
女子サッカーなでしこリーグ2部に所属する「ディオッサ出雲FC」では、2024年11月、当時所属していたブラジル人選手2人が、監督やコーチからポルトガル語で性的な言葉を投げかけられるなどハラスメント行為を受けたとしてなでしこリーグに告発。
リーグ側は監督に対し、活動停止などの重いペナルティが必要だと判断し、上部組織の日本サッカー協会に報告し、処分を委任しました。
これを受け、日本サッカー協会は2025年4月、客観的証拠がないとして「懲罰を科さない」とする決定を出しました。
代理人弁護士は、告発した選手がこの決定に異議を申し立てられないため、提訴したとしています。
2人の選手は告発後、契約満了に伴い退団し、現在は海外のクラブでプレーしています。
ラウラ選手:
「精神的に私はまだ悪い状態で鬱になっていて、精神科にも通っていて残念だと思いました」
フェヘ選手:
「今のチームでも影響が出ている。非常に残念なことで、いい方向で解決したい」
提訴について、ディオッサ出雲FC側は訴状が届いていないので「ノーコメント」としています。
なでしこリーグ2部ディオッサ出雲FCの“ハラスメント問題”でブラジル人元選手2人が提訴…チームと監督に対し340万円の損害賠償を求める
6/9(月) 19:58 FNN:山陰中央テレビ
なでしこリーグの元選手2人が監督などを提訴しました。
訴えを起こしたのは、なでしこリーグ2部ディオッサ出雲FCに所属していたブラジル人選手2人です。
これまで監督からセクハラやパワハラを受けたと主張してきましたが、日本サッカー協会は「懲罰を科さない」と決定していました。
2人は9日、会見にオンラインで参加し、チームと監督に対し340万円の損害賠償を求め提訴したと明かしました。
「うつ状態」と診断され、所属する海外チームでの活動に影響が出ているとしています。
ディオッサ出雲FCは「訴状が届いていないのでノーコメント」としています。
「監督からセクハラ」 なでしこ2部選手だった2人が慰謝料求め提訴
2025年6月10日(火) 6:30 朝日新聞(中川史)
島根県出雲市を拠点とする女子サッカーチーム「ディオッサ出雲FC」(なでしこリーグ2部)に所属していたブラジル人選手2人が、堺陽二監督(47)からセクハラやパワハラを受けたなどと訴えていた問題で、2人が9日、監督とチームを運営するディオッサスポーツクラブに対し、慰謝料など計340万円を求める損害賠償請求訴訟を松江地裁出雲支部に起こした。
2人はMFのスペナザット・ラウラ選手(27)とFWのタイス・フェヘ選手(25)で、昨年末のクラブとの契約満了後は、それぞれリトアニア、ブラジルのチームに所属している。
訴状によると、2人は2022年8月の入団初期から試合や練習の際、監督からポルトガル語で性的侮蔑発言を受けた。またクラブ側は、2人との契約で通訳手配義務があったのに履行しなかった。さらに、理事長との面会を求めた2人に対し、試合に起用しないなどと監督が不当な圧力をかけた、としている。
2人は昨年7月、心療内科で急性ストレス反応(うつ状態)と診断され、チームを離脱して通院。医師には「監督からの圧力による影響が大」と診断された。
2人は昨年11月、日本女子サッカーリーグに告発文を送り、リーグや日本サッカー協会(JFA)に対し、一定期間のクラブの活動停止や関係者の処分などを求めた。
しかし、JFAの裁定委員会は物証がないなどとして「監督に対し、懲罰を科さない」と判断(4月10日付)。一方で、監督が「普段から問題となる言葉をスラングとして口にしていたことがうかがわれる」として、「極めて不適切。指導者として猛省を要する」と付言した。
2人の代理人である藤塚雄大弁護士は、JFAの裁定を「不当だが、上訴の仕組みがない」として、「監督による侮蔑発言を認めている以上、責任を認めず再発防止策も設けないクラブと監督に慰謝料を求め、司法判断に委ねる」と説明した。
また、「日本人男性指導者によるブラジル人女性選手への言動の違法性が問われる『三重の優劣関係』の下で発生した事件。選手がクラブや監督を告発した例はめずらしく、選手の権利擁護訴訟としても注目される」と述べた。
一方、監督側代理人の井上裕貴弁護士は、JFAの裁定後の5月14日に出雲市内で記者会見した際、「懲罰を出さないということなのでハラスメントはなかった。選手の証言は信用性が全くない」などと述べた。この日の提訴を受けて、「訴状を見ておらずコメントを控えたい」とした。
なでしこ2部の元選手2人、「監督からセクハラ・パワハラ」と提訴
…うつ病の診断
2025年6月10日(火) 17:41 読売新聞
女子サッカーなでしこリーグ2部「ディオッサ出雲FC」に所属していたブラジル人の元選手2人が、監督から性的、差別的な発言や対応を受けたと訴えている問題で、元選手側は9日、チームを運営するNPO法人「ディオッサスポーツクラブ」(出雲市)と監督を相手取り、慰謝料など計約340万円の損害賠償を求めて松江地裁出雲支部に提訴した。
訴状などによると、監督は2人が所属していた2022年8月から試合や練習中に性的、差別発言を繰り返すセクハラをしたとしている。また、監督はチーム内で問題の解決にあたる「ウェルフェアオフィサー」に「2人を試合に起用しない」などとする趣旨の発言をし、これが2人へのパワハラにあたると主張している。
2人はうつ状態と診断され、24年12月末に退団。現在、リトアニアとブラジルのチームに所属している。
提訴後、2人の代理人弁護士は出雲市役所で記者会見を開き、選手もオンラインで参加。スペナザット・ラウラさん(27)は「他の人が同じ目に遭わないため、法律が適正に適用されてほしい」と述べた。フェヘ・タイスさん(25)も「女子サッカーチームなので、もっと女性に対するリスペクトが必要」と訴えた。
監督とディオッサ側は「訴状の内容を把握していないので、コメントできない」とした。
《カウンセラー松川のコメント》
拙ブログ5月8日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: なでしこリーグ2部・ディオッサ出雲FC、監督のハラスメント行為でJFA「懲罰を行わない」 ブラジル人元選手側は提訴の考え クラブは14日の会見で詳細を説明
これの続報です。
加害者の監督が「隠語であること」を知っていたかどうかは
本人だけが事実を知っているのかも知れません。
しかし「ここは日本だから、ポルトガル語の隠語なんて知る訳がない」
これだけで押し通すのも無理を感じます。
発言の前後関係から「知っていると看做せる」蓋然性があるかも知れません。
せめて「悪気は無かったが、気分を害したのなら申し訳ない」として
再発防止も図れば、訴訟問題にまで発展しなかったのではないでしょうか?
被害者の皆様へ
提訴した以上は、しっかりと白黒が付くでしょう。
心身の負担も少なくないですが、判決が確定するまで、
代理人との意思疎通を確立し、法廷闘争に臨んでください。
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