滋賀県、グローに厳重注意 知事「指定管理が適切か確認」
2025年6月13日(金) 19:01 産経新聞(野瀬吉信)
元理事長による性加害と法人の安全配慮義務違反が昨年10月の東京地裁判決で認定された社会福祉法人「グロー」(滋賀県近江八幡市)に対し、県は13日、社会福祉法などに基づき、文書での厳重注意と指導を行ったと発表した。三日月大造知事は「グローが指定管理先として適切であるか、改めて速やかに確認する」などとするコメントを出した。
県によると、12日にグローの久保厚子理事長を県庁に呼び、県健康医療福祉部長名の文書を手渡した。
文書は、元理事長の性加害などについて「極めて遺憾で、断じて許しがたい」と厳しく批判。久保理事長は「現場を回って直接、職員から声を聴き、信頼回復に向けて真摯(しんし)に取り組んでいる」と答えたという。
県立施設の指定管理先に選定されているグローは今年4月、再発防止策をホームページで公表。外部委員による検証を通じて問題点や課題、対策を明らかにすることや、法人運営の基盤強化に向けて役員体制の見直しを図ると表明した。
文書では「法人をあげて社会的な不信を払拭し、信頼回復に取り組むことを強く要請する」として、グロー側に再発防止策の確実な実行と実施状況の自主的な公表などを求めている。
三日月知事はコメントで「指定管理の審査基準や女性活躍推進企業の認証基準の見直し、社会福祉法人の役員層への研修実施、監査における啓発・指導の強化などに取り組む」とした。
■グロー損害賠償訴訟 令和2年11月、元グロー職員の木村倫さん(仮名)と鈴木朝子さん(仮名)が元理事長の北岡賢剛氏(67)とグローを相手取って計5254万円の損害賠償を求めて提訴。東京地裁は6年10月、使用者として安全配慮義務違反があったとしてグローに対し、鈴木さんに440万円を支払うように命じ、確定。一方、木村さんに対して約7年の長期にわたってセクハラなどの不法行為を継続したとして220万円の損害賠償の支払いを命じられた北岡氏は1審判決を不服として控訴していたが、今年4月に取り下げ、確定した。
《カウンセラー松川のコメント》
拙ブログ4月20日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: ▼<独自>性暴力で損賠訴訟のグロー前理事長・北岡氏、控訴取り下げ220万円支払い確定
これの続報です。
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