大津市民病院 医師9人が相次ぎ退職の意向 手術などに影響の恐れ
2022年2月15日(火) 7:01 京都新聞
地方独立行政法人・市立大津市民病院(大津市本宮2丁目)の「外科・消化外器科・乳腺外科」の全医師9人が3月末以降、順次退職する意向を示していることが14日、京都新聞社の取材で分かった。医師らは病院幹部から退職を強要されたと主張し、病院側は「強要したという事実はない」と説明している。後任は決まっておらず、4月以降に診療や手術などの地域医療へ影響が生じる恐れがある。
病院や関係者の説明によると、昨年9月、病院幹部が同科に医師の入れ替えを検討していると伝えた。この一連のやりとりで同科の医師は退職を強要されたなどとして、今年2月1日に「3月末~6月末にかけて順次退職する」と院内の一斉メールで通知した。すでに退職届を出した医師もいるという。
医師ら9人を送り出している京都大医学部側はハラスメント的な行為があったとみている。同幹部は「大津市民病院と信頼関係をもって今後の人事を行うのが難しいと判断している」と話す。滋賀県などと協議し、地域医療への影響を最小限にとどめる方法を検討するという。
同科は直腸がんや乳がん、ヘルニアなどの手術を行っている。外来患者数が1日当たり平均約30人で、手術件数は昨年4~12月にかけて月平均46・3件。医師の1人は「大量に医師が退職すれば、新規手術や救急の受け入れなどを停止せざるをえず、地域医療を混乱させる大事態になる」と危惧している。
同病院総務課は「医師の入れ替えは強要したのではなく、提案したものと認識している」とし、「医師から退職届が提出されているかどうかは答えられない。(京大側に)今後も引き続いて派遣を求めたい」と話した。大津市は現時点で状況を把握しておらず、同病院からの報告を求めているという。
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大津市民病院、医師9人が退職意向 理事長からの「強要」主張
2022年2月15日(火) 19:44 毎日新聞(庭田学)
地方独立行政法人「市立大津市民病院」(大津市本宮2)の外科・消化器外科・乳腺外科の常勤医8人全員と非常勤医1人が退職の意向を示している。9人は京都大外科学教室から派遣されたチームで、昨年9月、北脇城(じょう)理事長(京都府立医科大名誉教授)が「京都府立医科大チームと代わったらどうか」と発言。9人は「退職を強要された」と受け止め、京大は今月14日、病院に対し「チームを派遣しない」と通告した。北脇理事長は15日記者会見し「退職を求めた事実はない」と述べる一方、「外科医減少に備え近隣病院などに支援を求めている」と説明した。
関係者によると、昨年9月、北脇理事長が「消化器外科は府立医大と交代するように」と発言。消化器外科と乳腺外科を兼任している医師もおり、医師らは「全員交代」と認識したという。医師側はパワーハラスメントだと主張したが、病院内部の検証ではパワハラと認定されなかった。
医師側は今年2月に入り、「院長・理事長・事務局長の決定による病院運営上の判断で、全員が退職しなければならなくなった」とする文書を患者に配布。文書では、退職に伴い他院や別の医師らを紹介するとしている。大津市医師会には7日、「2月2日から新規手術の紹介患者の受け入れを基本的に中止している」と連絡した。常勤医8人のうち6人は3月末に、2人は6月末に退職予定。非常勤医1人は4、5月ごろ退職の見通しという。
北脇理事長は、外科・消化器外科・乳腺外科の収入実績が悪いことが問題の背景にあると説明した。理事長は会見で「(チームの)リーダーの資質の問題」と指摘した。
関係者によると、9人の退職は京大からの指示で、「信頼できない病院には安心して京大の医師を派遣できないということだ」と話した。【】
《カウンセラー松川のコメント》
病院にて医師の大量退職は病院側に問題があるか、
医師を派遣している大学に問題があるかのどちらかです。
今晩の事案では医師と病院側で退職強要の有無について対立しております。
現状ではハラスメントの有無についても判明しておりませんが、
医師を送り出している京都大学はハラスメント有りとの見解です。
つきましては、拙ブログでもハラスメントの可能性を考えて記事化致しました。
それにしても、治療を受けている患者や病院に期待をしている市民にとっては
はた迷惑な事態です。
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