2022年2月16日水曜日

大津市民病院、手術は軽症のみの恐れ 医師9人退職意向、京大から派遣見込めず

大津市民病院、手術は軽症のみの恐れ
 医師9人退職意向、京大から派遣見込めず
 

 

2022年2月16日() 7:01 京都新聞

 

 地方独立行政法人・市立大津市民病院(大津市本宮2丁目)の「外科・消化器外科・乳腺外科」の医師9人が退職の意向を示している問題で同病院は15日、医師を送り出している京都大からの医師派遣が見込めず、同診療科では軽症患者の手術しか実施できなくなる恐れがあることを明らかにした。救急受け入れや新型コロナウイルスの診療体制にも影響する可能性があるという。

 

 この日、同病院の北脇城理事長と高野早人事務局長が会見を開き、「患者および家族、関係機関に対し、不安や心配をかけていることに深くおわびする」とのコメントを読み上げた。

 

 京都府立医科大名誉教授の北脇理事長らによると、退職意向を示した医師9人を派遣する京大から14日、今後は医師を派遣しないと通告され、同日までに9人のうち2人の退職届を受理した。慰留は難しく、同病院へ多数の医師を派遣する府立医大からも4月からの同診療科への医師派遣は見込めないという。

 

 近隣の医療機関に支援要請しているが、協力を申し出ているのはわずかで、従来実施してきた肝臓切除など多人数を要する手術は困難との見方を示した。

 

 同病院は第1種感染症指定医療機関で多数のコロナ患者を受け入れているが、退職意向の医師には感染症科部長の兼務者も含まれている。北脇理事長は「穴をできるだけ埋めるようにしたい」と述べた。救急については今後、外科的対応を必要とする場合は受け入れを断るケースが多発する可能性もあるとした。

 

 この問題を巡っては、退職意向を示した医師が「理事長らから退職を強要されるパワーハラスメントを受けた」と主張。北脇理事長は府立医大の医師たちとの交代を「提案した」と説明し「パワハラではない」とした。同病院はパワハラの有無について外部の弁護士による第三者委員会での検証を開始した。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ2月15日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 大津市民病院 医師9人が相次ぎ退職の意向 手術などに影響の恐れ (mms119.blogspot.com)
この続報です。
既にこの事案では病院内の調査で「パワハラではない」としていたにも関わらず、
病院にて第三者委員会を設置して検証を開始したそうです。
「別の大学から医師を派遣してもらうから、あんた達は不要だよ」
この様な事を伝えれば、当然医師側からは「じゃあ、いいです」となるでしょうね。
そうなれば派遣元の大学だって面白くないでしょう。
新たに派遣をするはずの大学も同じ京都府内の大学と喧嘩はしたくないでしょうから、
立ち位置が難しく何でも病院の要請に応える訳のも難しいかも知れません。
他の医療機関も京都大学との関係もあるでしょうし、
コロナ禍で医師不足や過剰勤務でもあるでしょうから、
簡単に病院の要請には応じられないと思います。
病院側も派遣されている医師に意向を伝えるのではなく、
先ずは仁義として派遣元の大学に打診するなり、意向を伝えるべきでだったしょう。

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