2021年7月28日水曜日

困惑する生徒も…高校のサプライズ企画で芸人の“露出”動画 「セクハラに当たる」指摘も

困惑する生徒も…高校のサプライズ企画で芸人の“露出”動画
 「セクハラに当たる」指摘も

 

2021年7月28日() 10:25 西日本新聞(星野楽)

 

 「娘が学校行事の一環で、下品な映像を半ば強制的に見せられたと相談してきた」。西日本新聞「あなたの特命取材班」に、県立神埼高(佐賀県神埼市)の保護者から投稿が寄せられた。動画は、タレントの江頭2:50さんが下半身を露出したかのように見える芸を披露する内容で、クラスのホームルーム(HR)の時間に流された。専門家は「学校側の配慮不足」として、セクハラの可能性を指摘する。

 

 8月に校舎を移転する同校は20日、終業式の後に現校舎との「お別れ会」を体育館で開催した。吹奏楽部の演奏や、全校生徒の記念撮影などがあり、サプライズ企画として、卒業生の江頭さんがビデオメッセージを寄せた。

 

 動画は全部で154秒。前半の約50秒は、江頭さんが「校舎が取り壊しになるみたいだけど、悲しくなったら先輩のオレを見ろ! そして笑え!」などと生徒たちにエールを送る内容。

 

 後半の約1分で、ブリーフ姿の江頭さんが下着の両端を引っ張り上げて肩に掛ける芸「ブリーフ重量挙げ」を披露。布が破れて下半身が露出したかのように見える場面があり、局部はテロップで完全に隠していた。

 

 同校によると、事前に動画を確認し、「お別れ会の趣旨上、前半のメッセージ部分だけで十分」「後半は不快に思う生徒がいる可能性がある」として、お別れ会では前半だけを放映。後半は各クラス担任の判断でHR時に公開することを「黙認」し、9クラスのうち、8クラスが動画の全編を見たという。

 

 学校内のセクハラ問題や教職員教育に詳しい藍野大の吉田卓司(たかし)准教授は「本人の同意がない中で不快な動画を見せるのは、性別を問わずセクハラに当たる」として、「放課後に見たい人が別教室で見るなど、一定の線引きが必要だった」と指摘した。

 

 原口哲哉校長は西日本新聞の取材に対し「江頭さんの芸は広く知られており、動画の後半を見せないよう規制するまでは考えが及ばなかった。結果的に不快な思いをした生徒がいたならば、申し訳ない」と述べた。


《カウンセラー松川のコメント》

叩くのは簡単です。
個人の感想レベルで「嫌だと思った」これだけで出来ますから。
学校側は動画を確認して動画前半をお別れ会で公開したのは順当な判断でした。
しかし、後半部分の公開については
各クラス担任の判断でHR時に公開することを[黙認]したのは
責任をクラス担任に押し付けた形であり、管理職としての責任放棄と言えます。
この芸人さんの芸風からすれば特異な内容ではありませんし、
動画視聴が課内であったから「セクハラだ」と言うのも
行き過ぎな感はあります。
ところが、現行のセクハラも[個人の感想です]レベルで問題に出来るので
この様な事案となっても当たり前の社会と言えます。
学校側では、この辺りを予測したからこそ前半部だけ公開したのでしょうから、
後半部については非公開とすれば問題は防止出来たでしょう。
純粋な被害者とは言えないかも知れませんが、
この為に動画出演された江頭さんも、こんな形になってしまって
一種の被害者だと思います。

被害者の方へ
強制的に視聴させられた動画が、
あの芸風では嫌悪感を催しても不思議ではありません。
しかし、高校生に向けての動画と知っての内容なので
法令上は何等問題の無い動画となっていたはずです。
過度に意識をすると社会で生き難くなる可能性もありますので
清濁併せ呑む事も覚えられた方が良いとも思います。

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