パワハラとセクハラで消防士5人を懲戒処分 板野東部組合
2021年7月16日(金) 12:03 徳島新聞
松茂、北島、藍住の3町を管轄する板野東部消防組合消防本部が、パワハラやセクハラがあったとして、消防士5人を8日付で戒告の懲戒処分にしたことが分かった。昨年11月にパワハラで4人を処分したのを機に、他に問題がなかったか調査し、新たに確認した事案について処分した。
組合によると、40代救急隊長は2014年と17、18年ごろ、30~40代の男性消防士3人に対し、ヘルメットの上から頭をはたき、足を蹴るなどした。救急車の走行が速すぎたり、指示通りの手当てができていなかったりしたのが理由という。
50代男性消防士は19年度ごろ、女性職員2人にセクハラに該当する発言をした。組合は被害者のプライバシーや二次被害防止を理由に、詳細を明らかにしていない。
20代男性消防士は17年4月ごろ、同年代で部下の男性消防士に、業務上のミスの原因が私生活にあると根拠なく指摘。18年4月~19年1月には別の同年代の男性消防士に、仮眠の時間帯に複数回の指導を行った。
40代男性消防士は14年ごろ、119番への対応が悪かったとして、30代男性消防士にきつい言葉で指導し、頭をはたいた。
別の40代男性消防士は16年から3年間、女性消防士の1人を無視。電話がかかってきても切っていたため、業務が遅れるなどの影響があった。
組合では昨年9月、若手消防士への暴行や暴言が明らかになり、11月に4人が減給や戒告の処分を受けた。今回の調査で被害者は処分を望まなかったが、組合は「あるまじき行為」として処分した。5人はハラスメントを認めている。
川脇稔消防長は「地域住民に深くおわびしたい。服務規律を徹底し、ハラスメント撲滅に取り組む」と話している。
《カウンセラー松川のコメント》
拙ブログで昨年9月3日付けで掲載した
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 若手への暴行や嫌がらせ横行 板野東部消防本部 懲戒処分せず批判も【詳細版】 (mms119.blogspot.com)
この事案が元になっている様です。
40代救急隊長について
3~4年前の事案についての処分です。
どの程度の加害か詳細は不明なのでコメントも難しいですが、
加害の原因は部下の不始末の模様なので、
これが事実だとすると行き過ぎた叱責と言うことなのでしょう。
20代男性消防吏員
4年前の事案ですが、
指導する際に根拠無い事柄や意味無く私生活に及ぶ内容に触れるのは
今も当時も不適切です。
また、仮眠時間は睡眠不足を少しでも補う大切な時間なので、
この時間を指導を含め業務に充てるのは安全管理の上でも不適切です。
50代男性消吏員について
2年前に女性職員へのセクハラ発言ですが、
これも詳細が不明なのでコメントは難しいです。
故意または繰り返し発言したので処分の対象となったのでしょう。
[男社会職場あるある]では済まされない時代になっています。
40代男性消防吏員Aについて
7年前の事案。叱責や指導方法が過激だったのでしょう。
40代男性消防吏員Bについて
5年前から3年間も故意に業務妨害をしていたとのこと。
この原因は私怨だと思いますが、
今般の処分された中では組織人として一番やってはいけない内容です。
「今回の調査で被害者は処分を望まなかった」とのことですが、
これは今後も同じ機関で働く事を考えて
意趣返しをされない為に遠慮をしていると考えられ、
「処分を望まなかったのは加害行為が軽いから」と
安直に判断してはいけません。
場合によっては、調査で回答したこと自体を恨んでいる可能性もあります。
被害者の方々へ
一旦は懲戒処分実施で事案も解決となりますが、
これでもう何も起きない保証ではありませんので
何か起きたならば遠慮せずに相談や報告をしてください。
※ 読者の皆様へ
[消防士]とは消防吏員の階級であり、消防官の総称としては誤用になります。
よって、拙ブログでは転載記事の部分以外では
正しい表現をする為に[消防士]と[消防官]や[消防吏員]を
使い分けて表現しております。
元職さんから『仮眠なんて無いも同じ』と聞きます。ハラスメントレベルではない事案がありすぎる組織ですな。
返信削除仮眠時間に書類作成したり
削除トレーニングしたりとかも耳にしますが、
安全管理上は睡眠不足をしているので
本来は口外するべきではないですね。
勿論、多忙で仮眠どころではない方は
どんどん事実をさらけ出して
職場環境改善の一助にして欲しいです。
ハラスメントを超えた事案が発生するのは
職場自体にも問題があると思います。
管理監督する者へ同じ職場の者が
職場内に注意を払っていない訳ですから。