2025年3月17日月曜日

救急現場に居合わせた「バイスタンダー」 救命率向上の役割担うも心身のケアに課題

救急現場に居合わせた「バイスタンダー」
 救命率向上の役割担うも心身のケアに課題

 

2025年3月17日() 18:44 産経新聞(塚脇亮太)

 

事件や事故、急病の現場に居合わせた「バイスタンダー」と呼ばれる一般人に対する精神的ケアのあり方が課題となっている。応急措置など現場での適切な行動が救命率を上げるといわれる一方、重圧にさらされ心的外傷後ストレス障害(PTSD)などを発症するケースも多いからだ。バイスタンダーのケアのための制度を整える動きが出始めている。

 

総務省消防庁によると、令和5年の救急出動による現場到着までの平均所要時間は約10分。この間にバイスタンダーによる心肺蘇生などの応急措置が適切になされることで、救命効果が期待できるとされる。

 

現場に居合わせた場合、119番通報にとどまらず、状況に応じて胸骨圧迫や人工呼吸、自動体外式除細動器(AED)を使って電気ショックを与えるといった活動が求められる。各地の消防が、一般人向けの救命講習も実施している。

 

人の生死を分ける状況に直面した人が精神に過度の負担を受けることは想像に難くない。愛知県小牧市の救急救命士らが、高齢者の心停止現場に居合わせた福祉施設職員360人に行った調査(平成27年)によると、9割近くが応急処置後に何らかのストレス反応があったと回答。不安や後悔、無力感などを訴える声が目立ったという。

 

バイスタンダーの精神的な負担を軽減するための制度を構築する動きもある。東京消防庁や名古屋市では、応急手当てを行ったことによって、入院や通院が必要になったり、提訴されたりした場合などに金銭的な支援を受けられる保険制度を創設。静岡県焼津市と藤枝市を管轄する志太消防本部では、応急活動の不安や疑問に対応する相談窓口を設置している。

 

しかし、消防庁の調査(令和5年)によると、バイスタンダーの精神的ストレスに対し、ケアを行っている消防本部の割合は全国の約409%と半数未満。令和4年時点(383%)からは増えたが、十分とは言い難く、支援体制の整備が喫緊の課題となっている。


《カウンセラー松川のコメント》

消防も警察も民間人の協力に対して案外と冷淡な対応が多いです。
警察に至っては協力者への対応より自分達の対応を優先する場面も。
要するに
「市民は協力して当たり前。なんでも行政にやらせるな」
そんな感じを受けます。
救命措置にしても「要救助者が死ななければ感謝状贈呈」
しかし「死んでしまえば何もしない」これが当たり前。
それか、感謝カードと言うお守りにもならないカード渡されて終わり。
バイスタンダーだって何かが欲しい訳ではなく、
純粋な気持ちで対応しているのでしょうけど、
その善意に甘えすぎな部分も感じます。
せめて、こころのケアくらいはして欲しいですよね。


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