“大荒れ”市議会
「前市長はパワハラ体質」と選挙ビラ
→調査で「パワハラ確認できず」配った現職市長を議会が追及
愛知・豊橋市
2025年3月6日(木) 16:53 中部日本放送
愛知県豊橋市の議会が、5日夜大荒れに。理由は市長選で配られたビラでした。
(豊橋市議)
「これ大問題だと思っています」
「市長になる人として、一政治家として資質を大いに疑う。ご自身の出処進退についてどのようにお考えか?」
5日、夜まで大荒れとなった豊橋市議会。そのワケは遡ること4か月前。長坂尚登市長が初当選した豊橋市長選挙で陣営が配った法定ビラです。
そこにはネット記事を引用し、前の市長の「パワハラ体質が報じられました」などの記載が。
市議からの指摘で豊橋市は調査委員会を立ち上げ、職員へのヒアリングなどを実施。そして4日、「パワハラに関する事案は確認できなかった」との調査結果を公表しました。
■議会で追及を受けた市長は
(まちフォーラム星野隆輝市議)
「前市長の名誉を傷つけて、公平公正な選挙をゆがめたことに対し、責任の取り方についてどのようにお考えか?」
(豊橋市 長坂尚登市長)
「特段何も考えておりません、現時点において」
5日の市議会では、夜の10時過ぎまで長坂市長への追及が続きました。
(日本共産党豊橋市議団・斎藤啓市議)
「引用した部分・(調査の)対象とした部分が事実でなかったことは、市長、認めますか?」
(議長)
「市長の明解な答弁を求めます」
(豊橋市 長坂尚登市長)
「調査報告書に記してありますように、調査委員会による調査等においてはパワーハラスメントに関する事案は確認できなかったということ」
新アリーナの問題も含めて、課題山積みの豊橋市。審議中の「新年度予算案」をめぐる議論が市民不在とならないことが求められます。
【豊橋市長選】「パワハラビラ」問題、7市議が緊急質問
2025年3月7日(金) 8:11 東愛知新聞
愛知県豊橋市議会3月定例会は5日夜、長坂尚登市長が市長選で配った法定ビラに端を発する「パワーハラスメントの疑いに関する調査」の報告書を踏まえた緊急質問で7人が質問した。引用された前市長のパワハラが確認できないとする内容。6日の一般質問では小林憲生氏(自民)も質問した。一連の質疑では「掲載前に事実確認したか」「選挙結果や前市長に与えた影響」に質問が集まったが、明確な答弁はなかった。
古池もも氏(とよはしみんなの議会)は、本来は「政策を有権者に知らしめる」とする法定ビラの目的を踏まえ、配布した意図や関連機関を通じた事前精査の有無などをただした。
前市長のパワハラを報じるインターネット記事を引用した意図について、長坂市長は「チラシ全体として選挙において当選を得るため」と答えた。古池氏は違法性の認識はないとする記者会見での発言とともに、立候補を傷付ける恐れがある情報を含んでいる情報を流布したことへの問題意識や、市民への信頼を大きく損ねたのではと指摘。長坂市長は「当時の市政の課題という認識で流した。市民の信頼を損ねたという考えはない」との認識を示した。
伊藤哲朗氏(自民)はビラで対立候補をおとしめる恐れがある内容を引用したことについて「選挙結果に影響がないとは言えない」と指摘。市民や有権者に納得いく説明の機会を設ける考えをただした。長坂市長は「今のところ予定はない」と述べるにとどまった。
引用記事のパワハラについて、伊藤氏が事実確認をしたかを何度も尋ねたが、長坂市長は「市がパワハラを認定していた事実はない」などと、質問趣旨とは異なる答弁に終始した。
共産の斎藤氏「政治的、道義的にも誠実対応を」 質疑に向き合うよう促す
斎藤啓氏(共産)も事実確認や調査目的を尋ねたが明確な答弁はなかった。共産党は新アリーナ契約解除など一部政策で一致するが、斎藤氏は「自身がビラに引用した内容が事実と違うとの指摘がある。これを切り離してしまうことに問題を感じる。最終的な結論を市民が決めることになりかねない。政治的、道義的な責任に立った誠実な対応を求める」と明確な答弁を求めた。
小林氏は、一般質問で引用記事の事実確認などをただしたが長坂市長は同様の答弁に終始した。市民への謝罪の必要性について問われると「引用元の執筆者の記事を否定する行為になる」とし、謝罪の考えもないことを強調した。
0 件のコメント:
コメントを投稿