交番の警察官が110時間超える時間外勤務で自殺、
上司の注意義務違反を認め県の責任確定…最高裁
2025年3月7日(金) 19:40 読売新聞
静岡県警の男性警部補(当時31歳)が自殺したのは長時間労働でうつ病になったのが原因として、男性の両親と妻子がそれぞれ県に損害賠償を求めた2件の訴訟の上告審判決が7日、最高裁第2小法廷であった。三浦守裁判長は、男性の過重業務と自殺の因果関係を認めた上で、「上司は過重業務と認識できたのに注意義務を怠った」と述べ、県の賠償責任を認めた。
2件のうち、妻子が訴えた訴訟では、県側の上告を棄却し、約1億140万円の支払いを命じた1、2審判決が確定した。両親が訴えた訴訟では、両親の請求を認めなかった2審判決を破棄し、賠償額を算定させるために審理を広島高裁に差し戻した。
判決によると、男性は静岡県警の交番で勤務し、うつ病を発症して2012年3月に自殺。自殺直前の1か月の時間外勤務は110時間超だった。県警監察課は「判決を見ておらず詳細なコメントは差し控える。改めて亡くなった職員のご冥福(めいふく)をお祈り申し上げる」としている。
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