セクハラ「受けた」「見た」中高生68人 三重県が学校にアンケート
2025年3月12日(水) 16:25 夕刊三重新聞
教職員の体接触や言動、被害を感じる
三重県は11日、県内の県立高校と特別支援学校(高等部・中学部)、公立中学校の生徒を対象にした、教職員によるわいせつ行為やセクシュアルハラスメント(セクハラ)のアンケート調査を公表した。懲戒処分などに至る事案はなかったものの、教職員が指導のつもりで行った言動について、生徒が不快に感じたことなどがあったという。
調査は昨年9~10月に、インターネットと質問用紙による2種類の形式で行われた。教職員によるわいせつ行為やセクハラを受けたり、直接見たり、聞いたりしたことがある場合のみアンケートを提出する方法で、対象生徒7万9239人のうち▶中学生=42人(前年比70人減)▶高校生=24人(同2人増)▶特別支援学校(特支)生=2人(同1人減)──の計68人(同69人減)から回答があった(複数回答や無回答を含む)。
「自分自身が被害を受けた」と回答したのが▶中学生=15人▶高校生=14人──で、「被害を受けたのを見聞きした」が▶中学=15人▶高校生=14人──だった。
被害の内容としては「必要もないのに体を触られた」が▶中学生=16人▶高校生=5人▶特支生=1人──で最も多かった。
その中で聴取をした結果、わいせつ行為、セクハラになり得る言動として、中学生は▶小学校の時、休み時間に相談をした際に、頭をポンポンと触られた▶教室に戻るように言われた際に、手や背中に触られた▶部活動で動きの指導中、肩や腕などを触られて、声を掛けられた──などが挙げられた。
高校生や特支生からは▶授業中に居眠りをしていた際に、腕を指先でトントンと触って起こされた▶美術の授業で筆の使い方について指導された際に、手が当たった──などだった。
他にも▶暑くてスカートの裾を上げていたことに対して、「誘っているのか」という旨の発言があった▶授業の道具を片付ける際に、男子が率先して行うように言われた▶部活動の際に体重管理のことについて指導された──など、性的なからかいや冗談、「男らしい」「女らしい」といった性別による役割分担に基づく発言などがあったとしている。
この結果を受けて、県はコンプライアンス・ミーティングを行うなど、教職員の意識向上に向けた取り組みにつなげていくとしている。
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