「大阪メトロ」社内で死亡の男性社員“労災認定”
原因には『上司のパワハラ』も?
2021年6月24日(木) 21:40 毎日放送
去年3月、「大阪メトロ」の社内で自殺したとみられる40代の男性社員について、労働基準監督署は『長時間の時間外労働』があるとして労災を認定しました。
遺族が提供した写真に大好きなアメカジに身を包んで写っている1人の男性。この男性は去年3月に大阪メトロの本社で死亡していました。遺族の代理人弁護士などによりますと、男性は大阪メトロのグループ会社に出向して経理業務を担当。2019年の夏~2020年1月ごろにかけて、1か月の時間外労働が130時間以上にのぼっていたということです。職場には遺書が残されていて、こうした状況から男性は自殺したとみられています。
【男性の遺書に書かれていた内容(一部抜粋)】
「チビ達へ。楽しい時間をくれてありがとう。とっちゃんは幸せでした。もっとずっと見ていたかったけど、いっしょにいたかったけど、無理になりました」
男性の長男は取材に対して悔しさをにじませました。
(男性の長男 6月16日)
「亡くなる前日に僕と話をしていて、顔自体も何かを決めた顔。いつもとは違った顔をしていて。僕も父親が大好きだったので無念の気持ちでいっぱいです」
遺族らは2020年11月に大阪西労働基準監督署に労災を申請しました。労働基準監督署は「去年1月ごろに3週間で120時間以上の時間外労働が認められる」として、今年6月21日に労災の認定をしました。
(男性の長男 6月24日)
「労災が認められたことに対して、連絡を受けた時には心底ほっとしました」
しかし、長時間労働は認定されたものの、遺族らは“パワハラ”も死亡の背景にあったのではないかとみています。実際、大阪メトロの社内調査では、上司から『仕事を辞めてまえ』『死んでまえ』などと暴言を吐かれていたほか、遅刻や仕事の締め切りを守らなかったことなどへの日常的な指導の中で頭を丸刈りにされるなどのパワハラがあったとされました。
この調査などを受けて、大阪メトロはこの上司を停職1か月と降格の懲戒処分としましたが、男性の元妻は大阪メトロ側の対応に不信感を抱いているといいます。
(男性の元妻)
「(上司からは)一切謝罪もなく。また文面も淡々とした文面で、誠意を全然感じ取れなかったんですね。彼の尊厳を守りたいんです。一番は彼の生きていた仕事していた価値を認めてもらいたいと思っています」
大阪メトロは「本事案を非常に重く受け止めており、ご遺族の皆さまには引き続き真摯に対応してまいります」とコメントしています。
《カウンセラー松川のコメント》
拙ブログの2021年12月3日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: パワハラで課長を懲戒処分 部下は社内で自殺か 大阪メトロ (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
長時間労働だけで自殺に至る事は少ないです。
そこに[ノルマ][過大な責任][職場問題][ハラスメント][私的な悩み]等が
加わる事で本来ならば選ぶ訳が無い[死]を選んでしまうのです。
この事案に於いても長時間労働と何かの複合要素があると思います。
社内調査でも暴言は確認されているのですから、無理な強硬姿勢を貫かず、
遺族に対して真摯な対応をされる事を期待しています。
御遺族の方々へ
亡くなられた方が戻る事はありませんが、
せめて職場環境が改善されることで
最後に大きな働きをされた事になれば
浮かばれると思います。
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