彦根署長の男性警視によるセクハラ問題、
滋賀県警本部長「適切なポストに配置している」
2021年4月16日(金) 18:16 京都新聞
滋賀県警の彦根署長の男性が警察庁に出向中、同僚女性にセクハラをして抑うつ状態にさせたとして、同庁が国家公務員災害補償法に基づく「公務災害」に認定していた問題について、県警の滝澤依子本部長は16日の定例会見で「係争中の案件でコメントできない」と述べた上で、「(署長の男性の)業績や能力、資質などを踏まえて適切なポストに配置している」との認識を示した。
また、県警として処分していない理由について、田中敏雄首席監察官は「(署長の男性は)当時は県警に身分はなく、県警で起きた事案でもない。警察庁で対応している」と説明した。同庁は「個別案件で答えられない」としている。
同庁は2015年2月、署長の男性による同僚女性へのセクハラを認定。女性はその後、抑うつ状態などと診断され、同庁は17年3月、セクハラが原因として公務災害に認定した。女性は18年4月、精神的苦痛を受けたとして、署長の男性に損害賠償を求めて東京地裁に提訴し、審理中。
署長の男性や当時の同僚だった警察官3人は法廷で、女性側の主張を否定している。
※ 多少とも詳しい記載のある記事も掲載致します
セクハラ認定の警視が署長に 滋賀県警「適切なポスト」
2021年4月17日(土) 8:23配信 朝日新聞(安藤仙一朗)
滋賀県警の今春の人事異動で、警察庁出向時に同僚だった女性の公務災害認定にからみ、「セクハラ」をしたと判断された男性警視が、彦根署長に就任した。16日、県警の定例会見でこの人事異動の是非について報道陣から質問があり、滝沢依子・本部長は、適正であるとの認識を示した。
新しく彦根署長になったのは羽田賢一警視。2014年3月から2年間、警察庁に出向していた。同僚の女性が、羽田警視からセクハラを繰り返し受けて抑うつ状態になったと訴え、警察庁が17年3月、国家公務員災害補償法に基づく公務災害と認定した。
女性警視は18年4月、強い苦痛を受けたとして、羽田警視に対して損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。訴状では、「女を出せ。女らしゅうしとったらいいねん」などと何度も言われ、体調を崩したと主張している。
滝沢本部長は、羽田警視の行為が県警内でなされたものではないと説明。そのうえで、「ここ数年、所属長として勤務した状況などを踏まえ、適切なポストについてもらった」と述べた。
セクハラ行為が人事考課に影響するかについて、森脇輝彦・警務部長は、「本人の業績、能力、資質に応じて適切に配置している」として明言を避けた。
羽田警視は県警に帰任後、暴力団などを取り締まる組織犯罪対策課長などを務めた。彦根署長には、3月23日付で就いた。
《カウンセラー松川のコメント》
県警の本部長と言えども、所詮は警察庁のコントロール下にある身分ですから、
そう言う意味では一介の勤め人に過ぎず、
人事についても全権を握っている訳ではありません。
要するに、今般の人事から言える事は、
[単なるセクハラ程度では人事に影響を及ぼさないこともある]
と言うことです。
一般的には出向先で問題を起こした事に対して
「あの件は出向先での事だから戻って来れば関係無い」なんて
屁理屈は通りませんし、元の組織だって黙ってはいないです。
この辺りが、警察での自浄作用が働いていない証左です。
だから、署長が勤務中に女性署員を同行してスノボに興じたり、
温泉に行ったりする事を堂々としてしまうのです。
[警察一家]と言えば聞こえは良いですが、
幹部クラスの[一家]の概念は、
[不祥事の庇い合い]と[如何にキャリアから良く思われるか]です。
警察庁で被害に遭われた方や滋賀県警の真面目な警察官の皆さん、
キャリア組の支配下にある日本警察なんて、こんな倫理観の組織です。
この点では変な夢を持たない方が良いです。
しかし、肩書きがつくとそれを権力(何をしても咎められない)などと勘違いするのでしょうね。
返信削除署長どころか、人としての責任すら取れないだなんて。
この本部長もダメダメですね。
なんて言い訳!
腹が立ちます。
そもそも日本の警察は都道府県単位で組織されている建前ですので、県警本部長と言えば県警内では殿様ですが、その実態は警察庁と言う日本の警察をコントロールする機関がありますので、[踊る大捜査線]での表現を借りれば、警察庁が本店で、県警本部は支店に過ぎません。だから、県警本部長も大したポストではないのですよ。
削除今般のコメントも、本部長の本心ではなく、警察庁に斟酌したか、警察庁からの伝言と思いたいです。
でも、この本部長もキャリア組ですから、案外と県警の人事なんてナメている可能性も否定出来ません。