2021年4月13日火曜日

「危ない」教諭発言、認めず 県教委、再調査結果を公表

「危ない」教諭発言、認めず 県教委、再調査結果を公表

 

2021年4月13日() 11:00 伊勢新聞

 

 三重県立高校の40代教諭が教え子に「おまえ来たでマスクするわ」と発言した問題で、県教委は12日、外部弁護士による再調査の結果を公表した。教諭の発言に「危ないで」との言葉が含まれていたとする生徒側の主張について、調査結果は「事実は認められなかった」と結論づけた。県教委は調査結果を踏まえ、教諭に追加の処分をしないことを決めた。

 

 県教委によると、再調査は生徒側の意向を受けて実施。三重弁護士会を通じて依頼を受けた小黒智広、稲田安由未両弁護士が生徒や保護者、教諭のほか、同じクラスの生徒などから事実関係を聞き取った。

 

 調査結果は「危ないで」との発言について「生徒や教諭以外に発言を聞いた者はなく、他に証拠はない」とした上で「教諭が発言を認めたとは言いがたく、事実は認めることができなかった」と結論づけた。

 

 一方、調査結果は「生徒を深く傷つけることに変わりはなく、『危ないで』との表現があったか否かは関係がない。生徒が発言をどう受け取るのかという発想や生徒への配慮が欠けていた」と指摘した。

 

 また、事実関係を十分に確認しないまま教諭に謝罪を指示するなどした学校側の対応について「不誠実さがみられ、生徒や保護者に不信感や不満を抱かせ、問題解決の遅れにもつながった」としている。

 

 県教委は再調査の結果を踏まえ、教諭を追加で処分をする方針はないことを生徒と保護者に伝えた。調査結果の報告を受けた保護者は「これぐらいのものだと思っていました」と返答したという。

 

 野口慎次教職員課長は12日の記者会見で「発言が生徒を傷つけたことに変わりはなく、再発防止に努める」と説明。追加の調査については「これ以上は難しく、実施の予定はない」と述べた。

 

 木平芳定教育長は「教諭の発言はあってはならず、学校が適切に対応できずにさらなる不信感を招いたことを申し訳なく思う。今後は教職員の言動が与える影響の大きさを認識させる」とコメントした。

 

 問題を巡っては、教諭が昨年102日、職員室で当時3年の生徒に進路指導をする際、家族が新型コロナウイルスのPCR検査を受けたと知りながら発言。生徒はショックを受けて数日間、学校を欠席した。


《カウンセラー松川のコメント》

外部弁護士を用いた調査態勢自体は評価できますが、
世の中では[弁護士]を過信している傾向にあります。
弁護士は刑事訴訟に於ける被告の弁護人、
法的行為の代理人としては有資格ですし、
法曹人として法律に詳しいかも知れませんが、
法解釈の専門家でもありません。(法解釈は行政や裁判所が行います)
そして、捜査権がある訳でもありませんし、
せいぜい元検事の弁護士、いわゆる[ヤメ検]ならば
捜査手法を活用した調査も出来るでしょうけど
それにも限界があります。
また、登用された2名の弁護士共にヤメ検ではありませんので
捜査手法を取得している弁護士でもありません。
要は、弁護士を用いる事で
「専門家を登用しているのだから調査態勢は万全」と
主張したいだけとも言えます。
よって、真相は藪の中と言えましょう。

被害者の方は主張が認められず大変悔しい思いでしょう。
保護者の「これぐらいのものだと思っていました」から
大方の予想は付いていたのだと思います。
舌禍は様々な場所で実際に遭遇するものですから、
悔しいかも知れませんが「世の中いろいろある」と
割り切って、腐らずに生きて欲しいと思います。

2 件のコメント:

  1. こうした場合、もちろん証拠が何かしら残せたなら事実を突き付けられますが、
    ハラスメントならば被害を受けたと感じた時点で成立しないものでしょうか?
    まぁ、そうは言っても、なんでもかんでもハラスメントと訴えるのもいかがなものかとも思いますが。
    傷つく言葉を聞くこともありますが、受け流す余裕も持ちたいところですがね。

    まぁ、しかし、弁護士が必ずしも善とは限らないでしょうねぇ。

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    1. 被害を訴える以上は某かの証拠が必要になります。
      そうしないと「言った者勝ち」になってしまいますので、そこはきちんとしないければならないでしょう。
      「なんでもかんでもハラスメントと訴える」当にそこなのです。だから、やはり証拠も必要になるのです。

      弁護士は万能と勘違いしている方々、多いですね。

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