2022年9月9日金曜日

「挨拶できひんやつは野良犬と一緒や」 ウクライナ人女性が勤務先上司からパワハラ受けたとして提訴  聞こえよがしにロシア侵攻は「ウクライナも悪い」と発言

「挨拶できひんやつは野良犬と一緒や」
ウクライナ人女性が勤務先上司からパワハラ受けたとして提訴
 聞こえよがしにロシア侵攻は「ウクライナも悪い」と発言

 

2022年9月9日() 12:54 朝日放送

 

 ウクライナ人の女性が、奈良市内の勤務先の管理職から、人格を侵害する発言を受け、ロシアの侵攻について「ウクライナも悪い」と言われるなどのパワハラを受けたとして、勤務先を提訴しました。

 

 訴えを起こしたのは、航空運送業などを営む会社の奈良市内の営業所に勤めていたウクライナ人の女性(27)です。

 

 訴状などによりますと、女性は2020年以降、別の部署の管理職から理不尽に叱責されるなどのパワハラを受けたと主張。

 

 会社に対し、「安全配慮義務に違反した」として、約550万円の賠償を求めています。

 

 (男性管理職の発言とされる音声)「野良犬と一緒。挨拶できひんやつは野良犬と一緒や」「人間的に気持ち悪い」。

 

 さらにウクライナの刑法に触れる恐れがあるとして、女性がロシア関連の業務から外れていたことに対し、管理職に、「仕事を選ぶ人間」などとメールを送られたとも訴えています。

 

 会社は「今回の件に関しては弁護士に対応を任せているので、コメントすることはできない」としています。



※ 他社のニュースも掲載致します

「野良犬と一緒。挨拶できひん奴は一緒や」ウクライナ人女性
 上司のパワハラ被害を提訴
 ロシア侵攻「ウクライナも悪い」と聞こえるように発言か

 

2022年9月9日() 11:10 毎日放送

 

「アカギヘリコプター」の奈良市にある基地に勤務していたウクライナ人の女性が、上司から「野良犬」などと言われるパワハラを受けたとして、慰謝料などおよそ550万円を求めて、9日奈良地裁に提訴しました。

 

提訴したのは、ウクライナ国籍の27歳の女性です。訴状によりますと、女性は2018年から「アカギヘリコプター」の奈良市にある基地で契約社員として働いていましたが、上司から「お前は何もしていないのに何で給料をもらっているの」などと度重なるパワハラを受け、上司への挨拶を拒否すると「野良犬」と言われたということです。

 

2020年に録音された上司とのやり取りでは、「野良犬と一緒。挨拶できひん奴は野良犬と一緒や、俺からしたら気持ち悪い。」などの音声が記録されていました。

 

女性「あの日の言葉 今でも響いている」

訴状では、ロシアのウクライナ侵攻をめぐるやり取りにも触れています。

 

女性が、ウクライナ法で反逆罪に問われる可能性があるため、ロシアとの取引業務について避けたいなどと申し出ると、上司は「仕事を選ぶ人間」とメールを送付したり、女性に聞こえるように「ウクライナも悪い」などと発言したということです。女性は当時勤務していた会社に対し、慰謝料などおよそ550万円の損害賠償を求め、奈良地裁に提訴しました。会社側は「弁護士に対応を任せている」とコメントしています。

 

記者会見に臨んだ女性は「あの日の言葉は今でも響いています」「もう少し人間として扱ってくれると期待していたが、そうではなかった」などと、声を詰まらせながら話しました。




【暴言の一部始終】
「あいさつできへんやつは野良犬」ウクライナ人女性にパワハラか

 

2022年9月9日() 20:41 テレビ朝日

 

ウクライナ人女性にパワハラか。暴言の一部始終が公開されました。

 

 27歳のウクライナ人女性。契約社員として奈良市内にある営業所に勤務していました。

 

 そこで上司が浴びせたという暴言。

 

 上司(公開した音声データから):「聞こえますか?口あるの?人間あんた?野良犬やん。キモい。臭い。もう辞めるにおいがぷんぷんしてるやん」

 

 さらに汚い言葉だけでなく。

 

 上司(公開した音声データから):「はよ帰りぃや、ウクライナ。辞めるなら早めに言って下さい。会社に迷惑がかかります」

 

 27歳のウクライナ人女性。2018年から奈良市内の営業所に勤務。上司から度重なるパワハラを受けたとして、会社を訴えました。

 

 上司(公開した音声データから):「野良犬と一緒。あいさつできへんやつは野良犬と一緒や。俺からしたら。気持ち悪い。人間的に気持ち悪い。お前、あいさつできへん時点でもう負けとるからな。空手の試合でもあいさつできへん奴負けちゃうの?おい、なんか言え。武道とか習ったんちゃうの?何を習ってん。早よ帰りぃやウクライナ。なんか言え。ごみ人間。将来的に使いものにならへんで」

 

 女性によると何度もパワハラを受けていたため、記録用にとスマホで録音したといいます。

 

 (公開した音声データから)

 上司:「じゃぁ、あいさつして下さい。いいですか?会社辞めるまでは、あいさつして下さい。横向くな」

 ウクライナ人女性:「いじめてる人、パワハラしてる人に、あいさつはしません」

 上司:「これパワハラじゃないから。お前こそあれや。モラハラやん」

 

 録音された日、女性と上司の他にもう1人男性社員も同席していました。

 

 (公開した音声データから)

 上司:「確認してから頼めよって、言ったんちゃうかったけ?」

 ウクライナ人女性:「それは…」

 上司:「はぁ?」

 ウクライナ人女性:「はぁ?」

 上司:「やっとしゃべる。まずはおはようございます、と言って。誰?野良犬さん?」

 同僚:「もうやめろって、そういうの」

 ウクライナ人女性:「そういう奴と話はしません」

 

 また女性が勤務中、上司はロシアによるウクライナ侵攻の話題に触れ「ウクライナが悪い」とわざと聞こえるように話したといいます。

 

 上司(公開した音声データから):「おはようが言えない国の人だから、日本人の気持ちが分からへんからね。この人に日本語教えられへん。日本語しゃべれるけど。大事なところが分かってないから。はよ帰り。何しに来たか、知らんけど」

 

 パワハラを訴えた・ウクライナ人女性:「(Q.(パワハラは)何がきっかけ?)正直分からない」「(Q.野良犬と言われて?)そう呼ばれたい人は世の中にいない。あの日の言葉は今でも響いている。何年経っても忘れられないと思う」


《カウンセラー松川のコメント》

挨拶をしない無礼なのか、仕事の能力や方法について不満なのか、
外国人だから嫌いなのか、トラブルの発端が分かりません。
報道されている音声データも一部であり、
最初から最後まで記されている訳ではないので、
これでは判断が出来ません。
ところで、
ウクライナ人がロシアの仕事をすると母国の法律違反となるのならば、
それを配慮するのが人道的措置と言えますが、
民間企業として突然に外国人労働者の母国事情に合わせて
担当業務を変更するのも余計な負担と解する事も出来ます。
しかしながら、
相手を野良犬呼ばわりした時点で、
加害者と被害者の関係が明確に成立しています。
ここまでの経緯が何であれ、野良犬発言は問題視されて当然です。
口が滑ったのならば、それはそれで謝罪すべきであり、
それを済ませない限りは、他の問題解決には至らないでしょう。

被害者の方へ
母国がロシアからの武力侵攻前からの勤務ですから、
決して難民としてお情けで働かせて貰っている訳ではないのは
第三者の私からも分かります。
その上で武力侵攻されている事に対して母国を非難されたり、
犬畜生呼ばわりされたりする理由もありません。
言葉の壁や文化の違いから、意思疎通に滞りや誤解があったとしても、
それを理由に虐めて良い理由にはなりません。
異国の地でのトラブルは精神的負担も大きいと思いますが、
理解者や支援者の方々と力を合わせて
不正と戦って頂きたいと思います。

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