2021年3月22日月曜日

<独自>全柔連の山下会長、勧告案を放置 懲戒処分の県連会長めぐり

<独自>全柔連の山下会長、勧告案を放置
 懲戒処分の県連会長めぐり

 

2021年3月22日() 22:04 産経新聞

 

 全日本柔道連盟(全柔連)のコンプライアンス委員会が昨年11月、ガバナンス欠如や不明朗な支出を指摘して愛知県連盟の執行部刷新を求めた勧告書案を作成したにもかかわらず、山下泰裕会長が口頭での「注意喚起」のみにとどめ、勧告案を事実上放置していたことが22日、関係者への取材で分かった。今年1月に自己都合を理由に退職した前事務局長のパワーハラスメント疑惑と同様、全柔連の理事会にも経緯を報告しておらず、再び隠蔽が疑われる。

 

 愛知県連の河原月夫会長は昨年9月、過去の小学生大会で親族の子供が負けた結果を不服とし、審判に暴言を繰り返すなどしたため、全柔連から会員登録停止10カ月の懲戒処分を受けた。河原氏はその後も県連会長職にとどまり、県連理事会に出席するなどし、県連執行部も是認した。

 

 コンプライアンス委員会の調査では、河原氏が平成28年に県連会長に就任して以降、不明朗な支出が大幅に増え、県連が積み立てていた5千万円以上の定期預金が取り崩されていることが発覚。執行部に批判的な役員が外されるなど、運営上の問題も確認された。

 

 このため、同委員会は「河原会長の辞職と執行部の刷新」を求めた勧告書案を作成。同委員会の寺脇一峰委員長が昨年11月26日の常務理事会で山下会長に対応を一任した。山下会長は今年1月6日、全柔連役員とともに愛知県内を訪れて河原会長と面談したが、文書は提出せず、「懲戒処分の順守」を注意喚起したのみ。河原会長の謝罪を受け、それ以上の対応は行わず、コンプライアンス委員会がまとめた勧告書案の大半が放置された。

 

 その後の全柔連理事会では、勧告書案が作成されたことも説明していない。県連のホームページでは、山下会長らと河原会長の面談の様子について「和やかなうちに面談を終えた」などと報告され、その後に削除された。

 

 産経新聞は22日夕、山下会長に取材を申し込んだが、多忙を理由に同日までに回答は届いていない。

 

 全柔連では今年2月、前事務局長によるパワハラ疑惑が発覚。山下会長は「弁明の機会を与える前に退職した」との理由から経緯を職員や理事会に報告せず、「隠蔽」との批判の声が上がっていた。


《カウンセラー松川のコメント》

どうも柔道ではメダリストの山下氏も組織運営では
指導を喰らうレベルの様ですね。
問題が発生していても「時間が解決してくれる」と思っているのか
放置による後手後手が露見しています。
本当に強い格闘家は心根が優しい方が多いそうなので、
この様な問題の処理には不向きかも知れません。
しかし、組織のトップになった以上は向き不向きや好き嫌いではなく、
きちんと業務を処理しなければなりません。
それが苦手ならば、後進に道を譲るしかないでしょう。

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