新人看護師自殺
パワハラが原因とは認めず原告の訴えを退ける
両親は控訴へ 釧路地裁
2022年3月15日(火) 20:15 北海道放送
9年前、釧路の男性看護師が自殺したのは職場でのパワハラが原因だとして、男性の両親が国に対し、労災を認めなかった処分の取り消しを求めた裁判で、釧路地裁は、15日、原告の訴えを棄却しました。
この裁判は、2013年9月、釧路赤十字病院の看護師だった村山譲(むらやま・ゆずる)さんが、うつ病を発症し自殺したのは、職場でのパワハラが原因だとして、村山さんの両親が国に対し、労災申請を認めなかった釧路労働基準監督署の処分の取り消しを求めたものです。
15日の判決で、釧路地裁は厳しい口調での叱責はあったが、それが原因で自殺したとは言えないなどとして原告の訴えを退けました。
訴状によりますと、村山さんは2013年4月に入社し、仕事のミスを理由に医師から「お前はオペ室のお荷物だな」などといわれ、うつ病を発症。2013年9月に実家で自殺しました。
村山さんの両親は、判決を不服として控訴する方針です。
看護師自殺労災認めず、釧路地裁 パワハラ証拠なしと判断
2022年3月15日(火) 17:00 共同通信
北海道釧路市の釧路赤十字病院に勤めていた新人看護師の村山譲さん=当時(36)=が2013年に自殺したのは、職場でのパワハラが原因として、遺族が国に労災認定を求めた訴訟の判決で、釧路地裁は15日、請求を棄却した。遺族側は控訴する方針。
新谷祐子裁判長は判決理由で「指導役の看護師らの厳しい口調による指導があった」としたものの、「業務指導の範囲を超えた叱責ではない」とパワハラはなかったと判断した。
遺族側は訴訟で「オペ室のお荷物だな」と医師から村山さんが暴言を受けていたと主張していた。母親の百合子さん(65)は「息子に良い報告ができず、残念で悔しい」と話した。
※ ニュースを追加掲載致します(2022/03/16)
看護師自殺「業務指導の範囲内」パワハラではないと判断
両親は控訴の方針
2022年3月16日(水) 6:39 札幌テレビ
釧路市内の病院で働いていた息子がパワハラで自殺したとして、両親が国に労災不支給処分の取り消しを求めていた裁判で、釧路地裁は訴えを退ける判決を言い渡しました
国を提訴していたのは、2013年36歳で自ら命を絶った村山譲さんの両親です。
両親は、息子の自殺は看護師として勤務していた釧路赤十字病院でパワハラが繰り返されたことが原因として、国に労災の不支給処分を取り消すよう求めていました。
きのうの裁判で釧路地裁は村山さんが仕事上のミスを厳しく叱責されたと認めましたが、業務指導の範囲内でパワハラではないとして、両親の訴えを退ける判決を言い渡しました。
(村山譲さんの母 百合子さん)「公正な司法判断をと思っていたが、やはりこんなものかと思っております。難しいんだなというのが改めて身に染みております。でも私たちはあきらめません」
両親は事実誤認があるとして控訴する方針です。
《カウンセラー松川のコメント》
拙ブログ2017年3月27日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 「親の背中見て自分もなろうと…」新人看護師 わずか半年で自殺の“なぜ?“ 北海道釧路市 (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
当時のニュースでも遺書からパワハラの継続性を認める内容は読み取れず、
単に将来を悲観しての自殺とも受け取れる部分がありました。
関係者からの有力な証言を得られない以上、
遺書だけを頼りに自殺の原因をパワハラとするのは難しかった様です。
御遺族の皆様へ
労災認定がされないままなのは大変悔しい思いをされているのは理解出来ます。
しかし、残念ながら一度の暴言程度では自殺の要因とは認められないでしょう。
過去にも自殺者が出ているので、再発しない事を祈るばかりです。
本来は再発防止の為にも事実の追及が必要なのでしょうけど、
被告側で保身や組織防衛をされてしまうと調査も壁に突き当たるのが現実です。
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