2022年3月28日月曜日

理事長のパワハラ、第三者委認めず 大津市民病院の医師退職問題

理事長のパワハラ、第三者委認めず 大津市民病院の医師退職問題

 

2022年3月28日() 21:00 朝日新聞(菱山出)

 

 大津市の地方独立行政法人・市立大津市民病院の医師らが北脇城理事長からパワハラを受けたなどとして相次いで退職の意向を示していた問題で、病院が設置した第三者委員会は28日、「パワハラにあたる言動は認められない」とする調査報告書を発表した。一方、北脇理事長は「結果的に大きな混乱を招いた責任を取りたい」として31日付で理事長を辞任する。

 

 同病院では、京都大医学部から派遣されていた医師19人が退職の意向を示し、うち4人が人事をめぐるパワハラを訴えていた。報告書は「業績不振を理由に、理事長が京都府立医科大から医師の招聘(しょうへい)を決断し、複数の医師に退職を求めた」としたが、「人格を否定するような言動や、過度に威圧的な言動は認められない」と判断した。

 

 理事長は府立医科大の名誉教授も務めている。報告書は一連の混乱について「業績不振の合理的根拠を示さず、府立医科大からの招聘の話を持ち出し、医師や京都大側の不信感を招いた」と指摘した。

 

 医師らの退職で、手術の一部制限など地域医療への影響が懸念され、大津市などが対応を検討している。佐藤健司市長は「市民や患者に不安を招いた法人の責任は極めて重い。真摯(しんし)に受け止め、双方が意思疎通を図り、信頼できる関係づくりを強く求める」との談話を出した。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ2月18日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 大津市民病院、手術は軽症のみの恐れ 医師9人退職意向、京大から派遣見込めず (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
第三者委員会の調査結果としては「理事長からのパワハラは無し」とのこと。
ところが、この第三者委員会自体が病院側が設置したものですから、
どこまで公平中立な公正性を保っているかは分からないとも言えます。
どの様な形にしても、この様な調査結果となると、
この問題は「医師の派閥問題からのトラブルなのか?」とも疑えます。
しかし「人格を否定するような言動や、過度に威圧的な言動は認められない」
だとしても、理事長が他校から派遣の医師複数に退職を求め、
自身の出身母体から医師の招聘を決断したのがトラブルの原因であるのは
間違いないです。
ところで、
理事長と言う[職場において行われる優越的な関係を背景]として
業績不振を理由とは言え退職を求めると言う
[業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの]且つ
[雇用する労働者の就業環境が害されること]であれば、
人格を否定や過度に威圧的な言動が認められなくてもパワハラは成立しますので、
この辺りの認識について、やはり疑問が残ります。

被害者の皆様へ
加害者の退職を求めた言動は第三者委員会でも認められたのですから、
抗議の為の退職は無駄にならなかった事で落とし所とするか、
退職を求めた言動がパワハラである事を認めさせるかによって
今後の対応も変わることでしょう。

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