2022年3月25日金曜日

パワハラ自殺訴訟 父、デンソー子会社に不信感「何も説明しない」

パワハラ自殺訴訟 父、デンソー子会社に不信感「何も説明しない」 

 

2022年3月25日() 10:33 毎日新聞(黒詰拓也)

 

 自動車部品メーカー「デンソー」子会社に勤めていた男性(当時37歳)が2020年に自殺し、両親が上司からのパワーハラスメントや長時間勤務が原因だとして岐阜地裁に起こした損害賠償請求訴訟で、岐阜市に住む男性の70代の父が24日、岐阜県可児市の弁護士事務所で報道陣の取材に応じた。父は「会社はパワハラや過重労働について何も説明しない。息子が亡くなった原因を知りたい」と話した。

 

 男性は「デンソーファシリティーズ」(愛知県刈谷市)の社員で、20年7月に池田町の駐車場で車の中から遺体で見つかり、車内に練炭があった。父によると、会社側の調査報告書には自死した理由が明記されていなかったが、刈谷労働基準監督署は過度の叱責などのパワハラがあったとした上で、自殺は労働災害と認定した。

 

 父は男性が亡くなる2カ月前の5月の大型連休中、男性がウナギを振る舞ってくれた時に男性の携帯電話が頻繁に鳴り、そのたびに席を外していたのが忘れられない。上司からの問い合わせだと分かっていた。「あの時、救ってやれなかったのかと後悔している。『会社を辞めればいい』と声を掛ければよかった」と無念をにじませる。

 

 男性のアパートからは「自分が嫌になりました。失敗ばかり周りに迷惑を掛けてばかりで、本当にすみません」との遺書が残されていた。父は「自死することで、会社とのごたごたを一掃しようと思ったのだろう。友人も多く、本当に自慢の息子だった」と絞り出すように語り、裁判では「息子の上司たちが、息子のことをどのように思っていたのかを確かめたい」と述べた。

 

 訴状などによると、2015年にデンソーファシリティーズに入社した男性は、19年10月ごろから難航する業務を任されて多忙となり、上司2人から叱責を受けることが多くなった。「ばか」「やめちまえ」と言われたこともあり、20年7月ごろにうつ病を発症し、自死した。男性の両親は21年12月、会社と上司2人に計約1億1580万円の損害賠償を求め、岐阜地裁に提訴した。

 

 ◇コメント控えたい

 

 デンソーファシリティーズは24日「(社員が亡くなり)心を痛めている。係争中なので、それ以上のコメントは差し控えたい」と話している。


《カウンセラー松川のコメント》

拙ブログ3月16日付け記事
「Mメンタルサポート」 ブログ出張版: 「男性が自殺したのはパワハラが原因」と労災認定 両親が会社と上司2人を相手に損害賠償求めて提訴 (mms119.blogspot.com)
これの続報です。
「社員なんていくらでも替えは居る」こんな風に考えているのならば
下っ端社員の一人や二人自殺したところで何とも思わないでしょう。
トヨタの系列企業の子会社ですから、自社への評判なんて気にしなくても、
親会社やトヨタが健在なら、それで十分なのです。

御遺族の皆様へ
裁判が始まった以上、なかなか被告は口を開かないでしょう。
ただ、裁判官の心証を良くする為の言動はあるかも知れません。

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