2022年3月31日木曜日

「バイセクシャル」公表めぐり職員退職 指導した幹部職員は性の多様性への理解不足 尼崎市が検証結果公表

「バイセクシャル」公表めぐり職員退職
 指導した幹部職員は性の多様性への理解不足
 尼崎市が検証結果公表

 

2022年3月31日() 12:19 関西テレビ

 

兵庫県尼崎市の保健所で両性愛者・いわゆる「バイセクシャル」のカミングアウトを巡り職員が退職した問題で、尼崎市は検証結果を公表しました。

 

2019年、尼崎市の保健所に勤務していた男性職員(30代)が市民から結婚観などを聞かれた際、バイセクシャルであることをカミングアウトしました。

 

その後、男性は、幹部から「公務の場で相手がどう受け止めるか分からない個人的なことは話さない方がいい」などと指導され、3カ月後に依願退職しました。

 

これを受け尼崎市は、検証を行い、幹部の指導内容はカミングアウトを禁止する行為で、性の多様性などに理解が不足していた、などとする検証結果を公表しました。

 

また幹部は、「差別をなくす」という職員としての役割について自覚が不十分だったなどとも指摘しました。

 

尼崎市は今後、男性の同意を得て今回の事例を基にしたアンケート調査や研修を行うほか、職員全員に対して自身の性について

相談できる外部窓口を設置するとしています。

 

 

 

カミングアウト巡り職員退職
 幹部の「私的な悩み」との表現、「極めて不適切」
 尼崎市検証結果

 

2022年3月30日() 21:18 神戸新聞(広畑千春)

 

 兵庫県尼崎市保健所勤務の性的少数者(LGBT)の30代男性職員が、幹部から公務中のカミングアウトを控えるよう指導され退職した問題で、同市は30日、庁内に設置したワーキングチーム(WT)の検証結果を公表した。背景に性的指向を巡るハラスメント(嫌がらせ)への理解不足があったとし、市は「私的な悩み」と表現したことなどを「極めて不適切」と断じた。

 

 

 WTは稲村和美市長ら市幹部3人で、弁護士や性的少数者支援団体などの6人がアドバイザーとして参加。9回会合を開き、当該職員からも聞き取った。

 

 検証結果によると、2019年11月、男性職員が対応していた市内の動物愛護団体が幹部に「性的指向を打ち明けられ、困惑し不愉快だ」と直訴。幹部は12月、男性の性的指向を知らない上司を同席させ指導したが、WTはこれを同意なく暴露する「アウティング」と認定。幹部の指導内容だけでなく、発端となった団体側の発言自体を人権問題と認識し「性的指向と勤務態度は別」と伝え、理解を促す必要があったとした。

 

 幹部は聞き取りに「カミングアウト自体を否定するつもりはなかった」と話したといい、稲村市長は「ハラスメントへの意識の浸透と、職員自身の人権を守る意識が必要」と強調。処分はせず、男性の同意を得て今回の事例を基にした研修や職員へのアンケートなどを行う。


《カウンセラー松川のコメント》

公務員が勤務中に管内住民に対して自分の性嗜好を伝えるのは
問題があると感じております。
我が国の現状では、同性愛を全ての国民が容認している訳ではないので
嗜好としては特殊な部類に入ってしまいます。
その為に「同性愛者は気味悪い」と思われても仕方無い部分もあります。
決して同性愛を否定や迫害をする訳ではありませんが、
それを容認するかどうかもまた個人の自由なので
やはり業務中に特に公務員が性嗜好を公言するべきではないでしょう。
[自由]には[受け入れる自由]もあれば[受け入れない自由]もあります。
現在では少数者を保護するべく、
受け入れない事を差別と看做す傾向がありますが、それこそ逆差別です。
同性愛に対する好きでも嫌いでも、その者を迫害しなければ、
どちらも正しいのです。
私は指導した幹部の考え方が公務員としては適切だと考えております。
民間企業と異なり官公庁は利用者も選べないのですから、
社会から容認され難いことはしない方が正しいです。
[性的少数者の擁護]と[誰にでも性嗜好を打ち明けて良い]は別物です。
業務中にカミングアウトするのは不適切ですし、
これを無理に容認させ様とするのは逆効果だと確信しております。

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