2021年3月3日水曜日

「市議パワハラ疑い」百条委設置 十和田市議会/具体的内容示さず

「市議パワハラ疑い」百条委設置 十和田市議会/具体的内容示さず

 

2021年3月3日() 22:39 東奥日報

 

 青森県十和田市の2021年度当初予算案の策定中に「市議が市職員に金額の修正を求め不当な圧力を加えた疑いがある」として、同市議会は定例会開会日の3日、地方自治法第100条に基づく調査特別委員会(百条委)設置を求める動議を賛成多数で可決した。9日に初会合を開き調査の進め方などを決める。

 

 動議は第1会派「市民連合クラブ」(10人)の戸来伝議員が出した。採決の結果、市民連合クラブのうち畑山親弘議長を除く9人と一人会派の野月一博、小笠原良子、笹渕峰尚(みねたか)の各議員の計12人が賛成し、第2会派「自民公明クラブ」の9人全員が反対した。

 

 戸来議員は散会後の取材に「予算案の市長査定が終わった2月、ある市議が幹部職員に一部事業予算の上積みを求めパワーハラスメントを行った疑いがある。市の事務が適正に行われなかったのであれば問題だ」と説明した。事業名は明らかにしなかった。

 

 市民連合クラブの豊川泰市会長は「採決は議員の判断に任せた。百条委設置は重い決断だが、一人一人が問題意識を持って受け止めた」と述べた。自民公明クラブの石橋義雄会長は「ハラスメントの具体的な内容が示されない中で百条委設置は適切なのかとの思いがある。ただ事実なら許されないこと。会派として調査には協力する」と話した。

 

 議員の要請による予算上積みの事実があるかどうかについて、予算案作成を担当する市企画財政部の漆舘典子部長は「百条委が設置されたので回答は控えたい」と取材に答えた。

 

 百条委は8人で構成し、委員長に工藤正廣議員(市民連合クラブ)、副委員長に小笠原議員(共産)を選んだ。

 

 同市議会が百条委を設置するのは、2000年の馬事公苑・高森山総合運動公園の用地買収を巡る問題以来。

 

 市議会は3日、21年度一般会計当初予算案など37議案、報告10件、人事の同意案2件を一括上程。このうち20年度一般会計補正予算案など議案4件を先議、可決し、散会した。会期は22日まで。

 

  ◇

百条委員会 地方自治体の事務に疑惑や不祥事が発覚した際、地方議会が事実関係を調査するため、地方自治法100条に基づき設置する特別委員会。通常の委員会より強制力を持ち、関係者の出頭や証言、記録の提出を要求することができる。正当な理由なく出席や証言を拒否したり、虚偽の証言をしたりすると刑事告発されることもある。


《カウンセラー松川のコメント》

議員は受けた請願や自分が対応したい案件についての事業費を
少しでも多くしたいのは当然ですが、
その交渉で相手を恫喝する様な言動があれば、
それはパワハラと言われてしまうでしょう。
まぁ議員は聖人君子ばかりではありませんので、
この様な事案が発生しても不思議ではありません。
しかし、問題視される様な言動は良識ある社会人として慎みたいものです。

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