2021年3月3日水曜日

上司叱責で看護師心疾患 昭和大に賠償命令 東京地裁

上司叱責で看護師心疾患 昭和大に賠償命令 東京地裁

 

2021年3月3日() 18:51 時事通信

 

 昭和大藤が丘病院(横浜市)に勤務していた看護師の女性が、看護師長から叱責を受けて心疾患などを発症したとして、同大に約2060万円の賠償を求めた訴訟の判決が3日、東京地裁であり、中吉徹郎裁判長は同大に約610万円の支払いを命じた。

 

 判決によると、女性は20153月、通勤中の電車内で急病人の救護に当たったため、同病院の外来部署に出勤が遅れると連絡。出勤すると看護師長から「遅れるなら私に連絡しなさい」と叱責された。

 

 女性はその直後、強い胸の痛みを感じて過呼吸状態で倒れ、微小血管性狭心症と微小心筋壊死(えし)と診断された。同月に適応障害、179月に心的外傷後ストレス障害(PTSD)の診断も受けた。

 

 中吉裁判長は、叱責を受けた直後に過呼吸状態になったことや、女性を診断した医師が心理的ストレスが誘因との所見を示したことを挙げ、「叱責と心疾患発症には相当の因果関係が認められる」と判断。適応障害やPTSDも叱責が原因と結論付けた。


《カウンセラー松川のコメント》

叱責によるPTSDで心疾患に至ったと第一審では認定されました。
原告は職場に適切な連絡を入れたにも関わらず、
看護師長から「自分に直接連絡を入れなかった」ことを叱責され
これが原因で心疾患に至ったとのことです。
出勤途上での急病人対応は看護師として立派な行為だと思います。
やはり、素人が対応するよりは看護師の方が適切な対応が取れるはずです。
連絡については事前か事後かは問わず、
勤務先に連絡をしているのであれば、上司として叱責する必要は無いので、
叱責をした時点でパワハラであると言えます。
寝坊や本人の不注意による遅刻ではなく、
救護措置を実施した為の遅刻なのに
「トップである自分に何の断りも無く遅刻した」と言う
たかが看護師長のくだらないプライドの為に
一人の看護師の人生を狂わせた事案とも言えます。
被告となった病院も、こんなツマラナイ看護師長を置いたせいで
要らぬ出費を強いられて残念なことです。。

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